伊香保温泉(群馬県渋川市伊香保町)は、草津温泉と並んで群馬県を代表する名湯で、急傾斜地に作られた石段の両側に、温泉旅館、みやげ物屋、遊技場、飲食店などが軒を連ねている。
大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 2776 Kbyte)
伊香保温泉のシンボルとなっている石段は、長さ約300メートル、365段あり、石段街と呼ばれる。
黄金の湯(硫酸塩泉)は、きりきず、末梢循環障害、冷え性などに、白銀の湯(メタけい酸)は、疲労回復、健康増進に適応するとされている。
温泉の発見は、1300年(正安2年)前とも1900年(明治33年)前とも言われており、後述するように『万葉集』にも伊香保の名前が登場する。
黄金の湯(硫酸塩泉)は、きりきず、末梢循環障害、冷え性などに、白銀の湯(メタけい酸)は、疲労回復、健康増進に適応するとされている。
温泉の発見は、1300年(正安2年)前とも1900年(明治33年)前とも言われており、後述するように『万葉集』にも伊香保の名前が登場する。
明治時代以降、竹久夢二、徳富蘆花、夏目漱石、萩原朔太郎、野口雨情など文人が多く訪れた。とくに徳冨蘆花夫妻は伊香保を愛して止まず、生涯で10回も訪れ、「来世で二人が逢うとすれば、場所は伊香保だろう」と書き残している。小説『不如帰』は伊香保で執筆された。
1910年(明治43年)には渋川から路面電車が開通した(バスの台頭で、1953年(昭和28年)に廃止)。同じ頃、湯の花まんじゅうが発売され、全国の温泉地で売られている温泉饅頭の先駆けとなった。
戦後は歓楽街温泉として栄え、いまも芸妓組合が存在している。
1910年(明治43年)には渋川から路面電車が開通した(バスの台頭で、1953年(昭和28年)に廃止)。同じ頃、湯の花まんじゅうが発売され、全国の温泉地で売られている温泉饅頭の先駆けとなった。
戦後は歓楽街温泉として栄え、いまも芸妓組合が存在している。
伊香保を舞台とする漫画『頭文字D』とのコラボレーション企画として、2020年(令和2年)7月27日からアニメツー路ズム推進事業がはじまった。写真は、『頭文字D』のマンホールの蓋。
伊香保温泉の石段365段を上りきると、伊香保神社の鳥居がある。
伊香保神社の由緒によると、創建は825年(天長2年)。旧本社とされる三宮神社は750年(天平勝宝2年)に創建された。
さらに、榛名山も含むいかほの山々をいかつほの神として祀っていた山岳信仰時代があったとされている。
伊香保神社の由緒によると、創建は825年(天長2年)。旧本社とされる三宮神社は750年(天平勝宝2年)に創建された。
さらに、榛名山も含むいかほの山々をいかつほの神として祀っていた山岳信仰時代があったとされている。
伊香保の地名は古く、『万葉集』に複数の歌が収録されている。鳥居の脇には万葉歌碑がある。
い香保ろの 八坂の堰塞に 立つ虹の 顕ろまでも さ寝をさ寝てば
い香保ろの 八坂の堰塞に 立つ虹の 顕ろまでも さ寝をさ寝てば
(意味)伊香保の山裾にある大きな水門にかかる虹がはっきり見えるようになるまで、一緒に寝ていられたらどんなによいものか。ぜひそうなるようにしたいものだ。
1689年(元禄2年)9月、松尾芭蕉は奥の細道の行脚を終え、伊賀上野に帰郷する途中に詠んだ歌が、万葉歌碑と並んでいる。
初時雨 猿毛小蓑越 不し気南梨
(意味)今年初めての時雨に寒さを覚え、早速蓑を羽織ったが、それを見ていた猿達も体にあった小さな蓑を欲しそうなように見える。
1689年(元禄2年)9月、松尾芭蕉は奥の細道の行脚を終え、伊賀上野に帰郷する途中に詠んだ歌が、万葉歌碑と並んでいる。
初時雨 猿毛小蓑越 不し気南梨
(意味)今年初めての時雨に寒さを覚え、早速蓑を羽織ったが、それを見ていた猿達も体にあった小さな蓑を欲しそうなように見える。
こぢんまりとした拝殿だが、上野国の一宮は「貫前神社」、二宮は「赤城神社」で、伊香保神社は三宮として、群馬県の中でも格式の高い神社に序されている。
縁結びや子宝、安産、子育て、家内安全、商売繁盛、病気平癒などのご利益があるとされている。
縁結びや子宝、安産、子育て、家内安全、商売繁盛、病気平癒などのご利益があるとされている。
春には新緑が、秋には紅葉が楽しめる名所となっている。紅葉の時期は、例年10月中旬頃から色づき始め、11月初旬にはピークを迎る。この時期にあわせてライトアップを行う。
河鹿橋の下を流れる川の水は、もともと透明な黄金の湯に含まれる鉄分が酸化して、茶褐色になっている。
交通アクセス
【鉄道+バス】
- JR渋川駅から関越交通バス・伊香保温泉行、「伊香保温泉」下車(大人580円)
参考サイト
- 渋川伊香保温泉観光協会
- 伊香保神社:渋川市
近隣の情報
- 伊香保温泉・伊香保神社は万葉集に登場:ぱふぅ家のホームページ
- 榛名湖と榛名富士山神社:ぱふぅ家のホームページ
- 榛名神社は奇岩・御姿岩を御神体とする:ぱふぅ家のホームページ
- 安中榛名駅は新幹線の秘境駅:ぱふぅ家のホームページ
- 安中精錬所の夜景:ぱふぅ家のホームページ
- 開運願い、だるまを買い求める(2024年1月5日)
- 鉄の味か血の味か日本一まずい?と評判(2023年11月5日)
- 「現代の名工」青木さん門下生の作品展(2023年9月20日)
- 高崎の街並みを華やかに彩る幻想的なイルミネーション(2023年1月23日)
- 天平文化を伝える宮廷衣装の行列(2022年10月29日)
- 源氏物語の世界、装いから(2022年10月1日)
- 甲の古墳人も紹介、金井東裏遺跡の企画展(2022年9月25日)
- 高崎の丘でキバナコスモスが見ごろ(2022年9月12日)
- バラの香りに誘われ(2022年5月16日)
- 重さ700グラム「徳川埋蔵金」伝説が海鮮丼に(2022年3月27日)
- 古墳時代の鈴が響く鏡や馬具、埴輪(2022年2月16日)
- 温泉まんじゅう:群馬・伊香保発祥(2021年11月10日)
- 「音楽のある街」のシンボル施設、60周年(2021年10月19日)
- 夜空眺め 地酒フェスが夢(2021年10月15日)
- 色鮮やか、ガラス作品70点(2021年9月21日)
- 雨ニモマケズ手帳、県内初展示(2021年8月16日)
- SL列車運行、大人気:新前橋―渋川の上越線100周年(2021年7月5日)
- アジサイ色とりどり、渋川で咲き始め(2021年6月14日)
- 中之条ガーデンズ、グランドオープン(2021年4月20日)
- SLぐんまの客車改装、公開(2020年3月21日)
(この項おわり)