禄剛崎灯台は日本で唯一「菊の御紋章」がある灯台

2023年6月4日 撮影
禄剛崎
禄剛崎
禄剛崎 (ろっこうさき) (石川県珠洲市狼煙町イ-51)は、能登半島の最先端に位置し、日本海に面する岬だ。「最北端」とされてきたが、測量の結果、西に5km離れたところにあるシャク崎の方が北に位置していることがわかり、いまは「最先端」という表記に改められた。

禄剛埼がある珠洲市 (すすみし) は、すすみ(狼煙 (のろし) のこと)にちなむとされており、市内には狼煙町、狼煙港、狼煙海岸などの地名が残っている。禄剛埼周辺海域は交通の要衝だが、古くから海難事故が多かった。この狼煙は、1883年(明治16年)7月10日に禄剛埼灯台が点灯するまで活躍したという。禄剛埼灯台を狼煙の灯台と呼ぶこともある。
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禄剛崎
禄剛崎
禄剛崎一帯には海岸段丘が発達しており、沿岸には千畳敷と呼ばれる海食台地が広がり、能登半島国定公園の代表的な景勝地の一つとなっている。能登半島の外浦と内浦の双方にまたがるため、朝日と夕日が同じ場所で見ることができる。

東京302km、上海1598km、釜山783km、ウラジオストック772kmという道路標識のような看板が掲げられており、世界に向かって立っている気分にさせてくれる。
看板の向こう側に見えている半球形の金属は、珠洲ロータリークラブが創立5周年の記念事業として製作した方位盤である。
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禄剛埼灯台
禄剛埼灯台
禄剛埼灯台は高さ12メートルと低いのだが、海側は断崖絶壁になっており、海面から灯火までの高さは48メートル。5万5千カンデラの光が18海里(約33km)彼方まで届く。レンズを固定し灯火の遮蔽板を回転させることによって点滅させている。1963年(昭和38年)に無人化した。
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禄剛埼灯台
禄剛埼灯台
歴史的・文化的価値の高さからAランクの保存灯台に指定されているほか、日本の灯台50選、恋する灯台に認定されている。
建設は、穴水町から船で運んだ石材を、崖下から策動をかけて人力で引き揚げる難工事で、完成まで2年かかった。
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禄剛埼灯台
禄剛埼灯台
この頃、外国人技術者の多くが帰国しており、禄剛埼灯台の建設はすべて日本人技術者の手で行ったことから、菊の御紋章が銘板としてはめ込まれた。日本で唯一菊の御紋章がある灯台という。
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禄剛埼
禄剛埼
灯台一帯は広場として整備されている。
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「日本列島ここが中心」の碑 - 禄剛埼
「日本列島ここが中心」の碑
広場にはいくつかモニュメントが建っているが、中でも目立つのが、「日本列島ここが中心」という石碑。国土地理院によれば、日本列島の重心点が禄剛埼なのだという。
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「日本列島ここが中心」の碑 - 禄剛埼
「日本列島ここが中心」の碑
石碑は重心点のイメージを表しているのだが、初見では何が描かれているのは見当が付かないかもしれない。
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禄剛崎灯台点灯百周年記念碑
禄剛崎灯台点灯百周年記念碑
禄剛崎灯台初点灯百周年を記念し、1983年(昭和58年)7月10日に建立された禄剛崎灯台点灯百周年記念碑
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交通アクセス

【バス】
  • 金沢駅東口から珠洲方面行特急バスに乗車し「すずなり館前」下車、すずバス狼煙飯田ルートに乗り換え「狼煙」下車、徒歩約10分
【自動車】
禄剛崎 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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