JAXA筑波宇宙センターでは歴代のロケットや人工衛星を展示

2023年6月18日 撮影
筑波宇宙センター
筑波宇宙センター
筑波宇宙センター(TKSC;茨城県つくば市千現2-1-1)は、筑波研究学園都市内にある宇宙航空研究開発機構(JAXA)が所有する宇宙開発計画関連の独立行政法人施設である。
筑波宇宙センターの大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 1290 Kbyte)
歴代の液体燃料ロケット
歴代の液体燃料ロケット
前身の宇宙開発事業団(NASDA)が N-Iロケットの打ち上げに向けた準備作業を開始した1972年(昭和47年)6月1日に開設した。
館内には、N-IからH-IIまでの歴代の液体燃料ロケットの模型が並んでいる。
歴代の液体燃料ロケットの大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 1105 Kbyte)
技術試験衛星「きく1号」
技術試験衛星「きく1号」
一般見学者向けの展示館「スペースドーム」には、日本の様々な人工衛星やロケットの実物大や縮小模型が設置されている。

技術試験衛星「きく1号」(ETS-I)は、NASDAの初の人工衛星として、1975年(昭和50年)9月9日にN-Iロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられた。

直径約80cmの26面体で、重量は82.5kg。高度1000kmの円軌道に投入され、1982年(昭和57年)4月28日まで運用した。
技術試験衛星「きく1号」の大きな写真大きな写真
(1208×1920 ピクセル, 833 Kbyte)
技術試験衛星「きく3号」
技術試験衛星「きく3号」
技術試験衛星「きく3号」(ETS-IV)は、1981年(昭和56年)2月11日にN-IIロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられた。重量は638kg。

350kgクラスの静止衛星打ち上げ用N-IIロケットの打ち上げ能力の確認と搭載実験機器の機能試験などを行い、1984年(昭和59年)12月24日まで運用した。
技術試験衛星「きく3号」の大きな写真大きな写真
(1300×1920 ピクセル, 1128 Kbyte)
技術試験衛星「きく4号」
技術試験衛星「きく4号」
技術試験衛星「きく4号」(ETS-III)は、1982年(昭和57年)9月3日にN-Iロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられた。重量は385kg。

電力を必要とする地球観測衛星などの開発力を高めるために、3軸姿勢制御や太陽電池パドル展開機能の確認、能動式熱制御に関する実験、イオンエンジン装置の動作テストなどを行い、1985年(昭和60年)3月8日まで運用した。
技術試験衛星「きく4号」の大きな写真大きな写真
(1236×1920 ピクセル, 1232 Kbyte)
技術試験衛星「きく6号」
技術試験衛星「きく6号」
技術試験衛星「きく6号」(ETS-VI)は、1994年(平成6年)8月28日にH-IIロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられた。重量は約2トン。

高性能実用衛星開発に必要な、大型三軸衛星バス技術の確立を図るとともに、高度の衛星通信のための搭載機器の開発・実験をめざして開発された。
技術試験衛星「きく6号」の大きな写真大きな写真
(1254×1920 ピクセル, 1272 Kbyte)
実験用中継放送衛星「ゆり」
実験用中継放送衛星「ゆり」
写真は、実験用中継放送衛星「ゆり(BS)」の実物大模型。日本の放送衛星の1号機で、1978年(昭和53年)4月5日に米ケネディ宇宙センターから打ち上げられ、静止軌道に投入された。重量は352kg。

衛星放送技術の実験が目的で、一般視聴者へ向けた営業放送が始まるのは、1984年(昭和59年)1月23日にN-IIロケットで打ち上げられたゆり2号からである。
実験用中継放送衛星「ゆり」の大きな写真大きな写真
(1342×1920 ピクセル, 1223 Kbyte)
データ中継技術衛星「こだま」
データ中継技術衛星「こだま」
データ中継技術衛星「こだま」は、 衛星間通信実験を目的として、2002年(平成14年)9月10に落ちにH-IIAロケットで打ち上げられ、インド洋上(東経90.75度)の静止軌道に投入された。

太陽電池パネル展開後の大きさは17メートル、重量は1.5トン。
従来の2-4GHz帯(Sバンド)に加え、大容量通信に向いている26-40GHz帯(Kaバンド)を備えており、最大通信容量は240Mbps以上と高速で、大容量のデータを効率よく地上局に送信できる。2006年(平成18年)2月には、当時世界最高速度となる278Mbpsの衛星間通信実験に成功した。
データ中継技術衛星「こだま」の大きな写真大きな写真
(1317×1920 ピクセル, 1373 Kbyte)
陸域観測技術衛星「だいち2号」
陸域観測技術衛星「だいち2号」
陸域観測技術衛星「だいち2号」(ALOS-2)の3分の1サイズ模型。地図作成、地域観測、災害状況把握、資源調査などを目的として、2014年(平成26年)5月24日にH-IIAロケットで打ち上げられた。高度628kmの太陽同期準回帰軌道にあり、現在も運用中。
陸域観測技術衛星「だいち2号」の大きな写真大きな写真
(1920×1280 ピクセル, 1270 Kbyte)
船外活動ユニット(EMU)
船外活動ユニット(EMU)
長さ10メートル、高さ4.7メートルに及ぶフェーズドアレイ方式Lバンド合成開口レーダ、小型赤外線カメラ、船舶自動識別信号受信機などを搭載し、重量は約2トンある。

船外活動ユニット(EMU)は、宇宙船外で活動する宇宙飛行士を宇宙の過酷な環境から保護し、生命を維持するための装置である。

アメリカ製で、宇宙服アセンブリ(Space Suite Assembly: SSA)と生命維持システム(Life Support System: LSS)の2つの部分から構成される。
重量は約120kg。連続運用時間は8時間で、内部気圧は0.3気圧の純粋酸素。寿命は30年もある。
船外活動ユニット(EMU)の大きな写真大きな写真
(1151×1920 ピクセル, 891 Kbyte)
宇宙ステーション補給機「こうのとり」
宇宙ステーション補給機「こうのとり」
宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)は、無人の宇宙船で、食糧や衣類、各種実験装置などの物資を地上約400km上空の軌道上にある国際宇宙ステーション(ISS)に送り届け、補給が済むと用途を終えた実験機器や使用後の衣類などを積み込み、大気圏に再突入して燃やす。

高さ9.6メートル、直径4.4メートルの大きさで、H-IIBロケットで種子島宇宙センターから打ち上げられ、最大6トンの貨物を運べる。
2009年(平成21年)9月11日に技術実証機の1号機が打ち上げられた。2020年(令和2年)5月21日に9号機が打ち上げられ、ミッションを完遂した。
宇宙ステーション補給機「こうのとり」の大きな写真大きな写真
(1280×1920 ピクセル, 1293 Kbyte)
「きぼう」日本実験棟
「きぼう」日本実験棟
きぼう」日本実験棟は、約400kmの高度にある国際宇宙ステーション(ISS)の一部を構成しており、長さ20.5メートル、高さ8.6メートル、幅8.9メートル、重量約26トン。
「きぼう」日本実験棟の大きな写真大きな写真
(2560×1707 ピクセル, 2218 Kbyte)
「きぼう」日本実験棟
「きぼう」日本実験棟
2008年(平成20年)3月11日にスペースシャトル「エンデバー」で最初の構成部品が打ち上げられ、全部で3回、部品がスペースシャトルで運ばれ、2009年(平成21年)7月19日に完成した。

無重量を利用した流体実験ラックや勾配炉ラック、細胞実験ラック、多目的実験ラックのほか、宇宙環境計測ミッション装置、全天X線監視装置などの観測装置も搭載しており、ISSで唯一、重量50kg程度までの超小型人工衛星を軌道投入できる機能を有し、JAXAが各国から衛星射出を受託している。
「きぼう」日本実験棟の大きな写真大きな写真
(1280×1920 ピクセル, 816 Kbyte)

交通アクセス

【バス】
  • JR常磐線「荒川沖駅」下車。関鉄バス「筑波大学中央」行きまたは「つくばセンター」行きに乗り換え、「物質材料研究機構」下車、徒歩1分
  • つくばエクスプレス線「つくば駅」下車。関鉄バス「荒川沖駅」行きに乗り換え、「物質材料研究機構」下車、徒歩1分。
行き方ナビ
出発地の最寄駅:

目的地:筑波宇宙センター
JAXA 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
header