
1階常設展示 2024年8月13日撮影

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ティラノサウルス・レックス 2023年7月29日撮影
福井県立恐竜博物館(福井県勝山市村岡町寺尾51-11)は、恐竜の化石を多く産出する福井県勝山市に2000年(平成12年)7月14日開館した、恐竜を中心とする地質・古生物学博物館だ。1階常設展示場には50体の恐竜全身骨格が並ぶ。
入口では迫力のあるティラノサウルス・レックスのモニュメントが出迎える。
入口では迫力のあるティラノサウルス・レックスのモニュメントが出迎える。

福井県立恐竜博物館 2023年7月29日撮影
カナダのロイヤル・ティレル古生物学博物館、中国の自貢恐竜博物館と並び、世界三大恐竜博物館と称される。銀色に光るドームの内部にある展示室は、「恐竜の世界」「地球の科学」「生命の歴史」の3つのゾーンから構成されている。

福井県立恐竜博物館 2024年8月13日撮影
正面玄関前広場にあるレインボーサウルスは、イタリア人のアレッサンドロ・メンディーニが、2000年(平成12年)7月から9月にかけて開催した恐竜エキスポふくい2000のシンボルモニュメントとして制作したもので、高さは16メートルある。

福井県立恐竜博物館 2024年8月13日撮影

福井県立恐竜博物館 2024年8月13日撮影
入場口は3階にあたる。コインロッカー(100円を入れて戻ってくるタイプ)がゲートの手前左側にあり、旅行鞄を預けた。

福井県立恐竜博物館 2023年7月29日撮影
展示フロアは地下1階から3階まで。地下1階から2階までのドーム部分が常設展示室となっており、1階と3階に特別展示室と収蔵庫がある。3階には、化石研究体験室、実習室、研修室、講堂、レストラン、ショップ、多目的ホールなどがある。

福井県立恐竜博物館 2024年8月13日撮影
直通エスカレーターまたはエレベーターで地下1階に降りて、そこから上へ向かって見学するのが順路となっている。恐竜の化石は地下深く埋まっており、時代が新しくなるに連れて地上(3階)に昇っていくという演出である。

1階常設展示 2023年7月29日撮影
4,500m2という広大な展示室には、50体の恐竜骨格をはじめとして千数百もの標本の数々、大型復元ジオラマや映像などを常設展示しており、子供から大人まで楽しんで学習できる、また研究者も満足できる学術的に裏付けされた展示をめざしている。

ストロマトライト 2024年8月13日撮影

ウミユリの化石 2024年8月13日撮影

カブトガニのはい跡化石 2024年8月13日撮影

イクチオサウルス 2024年8月13日撮影
ジュラ紀の魚竜イクチオサウルスは全長は3.3メートルで、魚竜としては小さい方である。主に魚類とイカを補足しており、陸上には上がらない。卵から孵化した胎児は尾から生まれ、水中で溺れることを防いでいた。

カマラサウルス産状化石 2023年7月29日撮影
ダイノストリートを出たところにカマラサウルス産状化石は見えてくる。これは、アメリカで発見されたカマラサウルスの化石の発見当時の状態を複製したものである。

カマラサウルス産状化石 2024年8月13日撮影
背骨をそらせて頭部と尻尾をくっつける海老ぞりの状態で、いわゆる「死のポーズ」になっている。

ティラノサウルスのロボット 2023年7月29日撮影
ティラノサウルスのロボットは全長12メートル。これでも実物の4分の3スケールで、エアサーボによる制御で緩急のある滑らかでダイナミックな動きを見せる。
2023年(令和5年)6月のリニューアルで表情が改良され、歯が口の中に収まるようにした。また、ロボットの動きのバリエーションも増えた。



ティラノサウルス・レックス 2023年7月29日撮影
ティラノサウルス・レックスは史上最大級の肉食恐竜で、全長12メートル、推定体重は6トンに達する。約7,000万前の白亜紀末期に北米に生息していた。太く鋭くとがった歯と頑丈で大きな頭は、咬む力がとても強かったと考えられている。

ティラノサウルス・レックス 2024年8月13日撮影
頭骨の横幅が、とくに後半部で大きくなっていることから、両眼で立体視ができ、獲物の距離を計測できたと推測されている。だが、これほどの巨体になると、素早く動くことはできなかったろう。

ブラキオサウルス 2024年8月13日撮影
ジュラ紀の大型恐竜ブラキオサウルス・アルティトラクスは全長22メートル。「ブラキオ」とはギリシャ語で「腕」を意味し、北米で発見された長い上腕骨などをもとにして命名された。

ブラキオサウルス 2024年8月13日撮影
上腕骨がとても長く、腰よりも肩の位置が高くなっている。また、胴体が長いという特徴もある。
背骨の関節から首を高くもち上げていたことがわかっており、頭は約11メートルの高さに達する。
背骨の関節から首を高くもち上げていたことがわかっており、頭は約11メートルの高さに達する。

ブラキオサウルス 2024年8月13日撮影
1900年(明治33年)に最初の化石が発見され、体重は80トン以上と推定された。しかし、陸上でこの体重を支えることは物理的に困難であること、頭骨の上部に鼻孔のようなものがあったことから、湖や沼で浮力を頼って生活していたと考えられた時期があった。

ブラキオサウルス 2024年8月13日撮影
写真の左図は昔のブラキオサウルスの想像図だ。
しかし近年の研究で横隔膜を持っていないことが明らかになり、水圧で肺が押しつぶされることが明らかになり、陸上で高い木の葉や枝を好んで食べていたものと考えられるようになった(写真右図)。
しかし近年の研究で横隔膜を持っていないことが明らかになり、水圧で肺が押しつぶされることが明らかになり、陸上で高い木の葉や枝を好んで食べていたものと考えられるようになった(写真右図)。

ブラキオサウルス 2024年8月13日撮影
頭部は意外に小さく、脳の重量は200グラム程度だったと考えられている。

竜脚類などの大型恐竜は、鳥類と同様に気嚢によって体を軽くする仕組みがあったと考えられており、体重は20~50トンだったという説が有力だ。
また、首を垂直に伸ばすと脳に血液が届かなくなる可能性があるため、頭部を斜め水平方向に伸ばしていたのではないかという指摘もある。

竜脚類などの大型恐竜は、鳥類と同様に気嚢によって体を軽くする仕組みがあったと考えられており、体重は20~50トンだったという説が有力だ。
また、首を垂直に伸ばすと脳に血液が届かなくなる可能性があるため、頭部を斜め水平方向に伸ばしていたのではないかという指摘もある。

トリケラトプス 2023年7月29日撮影

トリケラトプス 2024年8月13日撮影
成体の頭骨の長さは約2.5メートルで、その半分弱がフリルである。
奥に見えるのは、メドゥーサケラトプス・ロキイ。トリケラトプスと同じような角とフリルを備えているが、全長約6メートルを小さい。
奥に見えるのは、メドゥーサケラトプス・ロキイ。トリケラトプスと同じような角とフリルを備えているが、全長約6メートルを小さい。

ペロサウルス・ムーシ 2024年8月13日撮影
ヘスペロサウルス・ムーシは、ジュラ紀後期の恐竜で、ステゴサウルスの近縁。背中の板状の骨には血管が通っていたと思われる細長い溝があり、この骨が体温調節に使われていたと考えられている。また尾の先には、二対の長くて頑丈なトゲ(サゴマイザー)があり、敵に襲われた時の防御に使っていたと考えられている。

カマラサウルス 2023年7月29日撮影

イグアノドンの想像図 2024年8月13日撮影

ブラキロフォサウルスのミイラ化石 2024年8月13日撮影
ブラキロフォサウルス・カナデンシスは白亜紀後期の恐竜で、アメリカ・モンタナ州で発見された化石は、ウロコやクチバシ、爪などを残したミイラ化石で、世界で最も保存状態の良い恐竜化石の一つとして認定されている。

福井県立恐竜博物館 2024年8月13日撮影

福井県立恐竜博物館 2024年8月13日撮影
パンゲア超大陸の分裂に伴う火山噴火で地球が寒冷化し、中生代三畳紀末の大量絶滅(約2億年前)が起きた。この絶滅から生き残った恐竜は、恩田化していくジュラ紀にあって、恐竜は大型化し、陸上動物の覇権を握った。

福井県立恐竜博物館 2024年8月13日撮影

マンモス 2024年8月13日撮影

2024年8月13日撮影
バシロサウルス・ケトイデスは、始新世後期に現れた水棲哺乳類で、原始的な鯨の仲間だ。退化した後足を見ることができる。

福井県の恐竜化石 2024年8月13日撮影

福井県立恐竜博物館 2023年7月29日撮影
1階の常設展示ホールには、フクイサウルスのほか、福井県で発掘された5種のうち復元されたフクイラプトル、フクイベナートルの全身骨格がある。
恐竜の全身骨格の展示のうちカマラサウルスやアロサウルスなど一部は実物の骨の化石を用いて組み上げられており、説明ボードに「実物」と記されている。
恐竜の全身骨格の展示のうちカマラサウルスやアロサウルスなど一部は実物の骨の化石を用いて組み上げられており、説明ボードに「実物」と記されている。

フクイサウルス・テトリエンシス 2023年7月29日撮影
フクイサウルス・テトリエンシスは、福井県で1989年(昭和64年)から始まった恐竜化石調査で発見されたイグアノドン類に属する草食恐竜で、国内で発掘された恐竜化石から初めて復元された。比較的保存状態の良い頭骨をもとに、2003年(平成15年)に新しい種類の恐竜として命名された。

フクイラプトル・キタダニエンシス 2024年8月13日撮影
フクイラプトル・キタダニエンシスは白亜紀前期の恐竜で、1992年(平成4年)に勝山市で発掘された日本で初めて新種として名前が付けられた恐竜だ。

フクイティタン・ニッポネンシス 2023年7月29日撮影
フクイティタン・ニッポネンシスは、2007年(平成19年)夏に発見されたもので、日本で最初に学名がつけられた竜脚類である。

フクイティタン・ニッポネンシス 2024年8月13日撮影
発見部位は少ないが、全長10メートル、全高6メートルはあったのではないかと考えられている。1階の常設展示ホールにある。

ティラノミムス・フクイエンシス 2024年8月13日撮影
ティラノミムス・フクイエンシスは白亜紀前期の恐竜で、学名の意味は「福井産の暴君(ティラノ)もどき」という意味だ。2023年(令和5年)に新種として発表された。全身が羽毛で覆われ、両腕には羽根で構成された翼腕があったと考えられている。

コシサウルス・カツヤマ 2024年8月13日撮影
コシサウルス・カツヤマは白亜紀前期の恐竜で、2011年(平成23年)に新種の恐竜として発表された。イグアノドン類が進化したグループに属していると考えられている。

勝山駅 2024年8月13日撮影

勝山駅 2024年8月13日撮影
1942年(昭和17年)3月に京福電気鉄道に移管。1974年(昭和49年)8月に勝山駅~京福大野駅間が廃止となったため、当駅がが終着駅となる。
2001年(平成13年)6月に列車衝突事故を起こし営業を休止。そのまま2003年(平成15年)2月に、えちぜん鉄道が継承し、10月に営業再開する。

駅舎に隣接する単式ホーム1線と島式ホーム1面2線の計2面3線を有する。3番線は利用されていない。
ホームには、写真のように恐竜の足跡がペイントされている。
2001年(平成13年)6月に列車衝突事故を起こし営業を休止。そのまま2003年(平成15年)2月に、えちぜん鉄道が継承し、10月に営業再開する。

駅舎に隣接する単式ホーム1線と島式ホーム1面2線の計2面3線を有する。3番線は利用されていない。
ホームには、写真のように恐竜の足跡がペイントされている。

勝山駅 2024年8月13日撮影
構内踏切を渡って駅舎へ。

勝山駅 2024年8月13日撮影
2011年(平成23年)11月に駅前ロータリーが完成した。中央にいるのはフクイサウルスだ。
バス、タクシーの発着場があるほか、駐車場、駐輪場もある。シェアカーも用意されている。
バス、タクシーの発着場があるほか、駐車場、駐輪場もある。シェアカーも用意されている。

テキ6形電気機関車 2024年8月13日撮影
動態保存されている京都電燈テキ6形電気機関車。1920年(大正9年)に製造された箱形電気機関車で、京福電気鉄道時代も越前本線(現在の勝山永平寺線)で活躍していた。1975年(昭和50年)にテキ6形を残して廃車となり、テキ6形も1993年(平成5年)11月に除籍となった。
その後も構内入換機として利用されており、日本国内に現存する現役最古の電気機関車であることから、現在も動態保存されている。

全長7.3メートル、全幅2.4メートル、全高3.7メートル。機関車重量9トン。定格出力104kW。定格速度19.5km/h、最高運転速度30km/h。
その後も構内入換機として利用されており、日本国内に現存する現役最古の電気機関車であることから、現在も動態保存されている。

全長7.3メートル、全幅2.4メートル、全高3.7メートル。機関車重量9トン。定格出力104kW。定格速度19.5km/h、最高運転速度30km/h。

勝山ていら 2024年8月13日撮影
勝山ていらは、モバイルファクトリーの「駅メモ!」シリーズの登場キャラで、古生物学と考古学が大好きで、未知の遺跡や新たな恐竜の化石を発掘するのが夢という設定――・

勝山市コミュニティバス「恐竜博物館前行」に乗って約12分で恐竜博物館に到着するが、博物館までの道がほぼ1本であるため、繁忙期には駐車場待ちの車列で渋滞してしまう。バスは、一般車通行禁止の農道を走って定刻に博物館に到着したが、帰路は待ち行列のため定員オーバーとなり、目的の時刻のバスに乗ることができなかった。

勝山市コミュニティバス「恐竜博物館前行」に乗って約12分で恐竜博物館に到着するが、博物館までの道がほぼ1本であるため、繁忙期には駐車場待ちの車列で渋滞してしまう。バスは、一般車通行禁止の農道を走って定刻に博物館に到着したが、帰路は待ち行列のため定員オーバーとなり、目的の時刻のバスに乗ることができなかった。
交通アクセス
【バス】

- えちぜん鉄道「勝山駅」下車、勝山市コミュニティバス「恐竜博物館前行」に乗り約12分、「恐竜博物館前」下車

参考サイト
- 福井県立恐竜博物館
- 福井県立恐竜博物館@FukuiDinosaurs:Twitter
- 福井県立恐竜博物館: 福井県観光連盟
- 福井県立恐竜博物館:福井県博物館協議会
- 福井駅と恐竜広場:ぱふぅ家のホームページ
- 恐竜博2005の目玉はティラノサウルス「スー」の全身複製骨格:ぱふぅ家のホームページ
- 国立科学博物館には巨大なフーコーの振り子がある:ぱふぅ家のホームページ
- 秋吉台科学博物館と小沢儀明博士:ぱふぅ家のホームページ
- 東京ゲートブリッジのライトアップは太陽光発電利用:ぱふぅ家のホームページ
近隣の情報
- 福井県立恐竜博物館は世界三大恐竜博物館の1つ:ぱふぅ家のホームページ
- 永平寺は曹洞宗の大本山:ぱふぅ家のホームページ
- 永平寺口駅には100年前の旧駅舎:ぱふぅ家のホームページ
- 加佐岬灯台は断崖絶壁の上に建つ四角形の灯台:ぱふぅ家のホームページ
- 越前朝倉糸桜まつり、観光客でにぎわう(2024年4月8日)
- 左義長まつり、春近し(2024年3月6日)
- 自動運転車の運行始まる(2023年6月3日)
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- 恐竜博物館で「恐竜ひな人形」展示(2022年2月17日)
- 平泉寺白山神社の苔(2021年10月16日)
- 鉄道模型が大集合(2021年9月9日)
- 福井県の恐竜コーナーがリニューアル(2021年3月6日)
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- 江戸の伝統、奥越に春の足音(2020年3月1日)
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- 20段、2000体・恐竜ひな人形…福井流のおひな様(2019年3月4日)
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- 10年越し プレミアムなロマン(2017年9月8日)
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- ゆず湯でポッカポカ 勝山・六呂師高原の温浴施設(2016年12月21日)
- 永平寺の雲水、大根を踏んで修行(2016年12月4日)
- 昭和天皇や吉田茂元首相も宿泊 「旧よしのや依緑園別荘」公開(2016年11月29日)
- 殿堂の「歴史車」一堂に(2016年10月1日)
(この項おわり)