諏訪大社は4つの社からなる

2020年3月12日 撮影
神楽殿 - 下社秋宮 - 諏訪大社
神楽殿 - 下社秋宮
諏訪大社は、全国に約25,000ある諏訪神社の総本社で、古事記の中にも登場する。その起源は1500~2000年(平成12年)前とされるが、日本最古の神社の1つであることは間違いない。
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幣拝殿 - 下社秋宮 - 諏訪大社
幣拝殿 - 下社秋宮
諏訪湖を中心に、個性豊かな4つの社――上社本宮 (かみしゃほんみや) 、上社前宮 (まえみや) 下社秋宮 (しもしゃあきみや) 、下社春宮 (はるみや) ――がある。
写真の神楽殿は1835年(天保5年)の造営、幣拝殿は1781年(安永10年)の落成で、いずれも重要文化財。
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御柱 - 下社秋宮 - 諏訪大社
御柱 - 下社秋宮
諏訪大社は、7年(満6年)に一度行われる式年造営御柱大祭で有名だ。日本三大奇祭の1つに数えられる。
山中から御柱として (もみ) の大木を16本(上社本宮・前宮、下社秋宮・春宮各4本)を切り出し、4社まで曳行し、各々の社殿の四方に建てて神木とする。
どの柱も長さ18メートル、周囲3メートル、10トン以上の重量がある。
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御柱 - 下社秋宮 - 諏訪大社
御柱 - 下社秋宮
山出しの2日目、最終日には、氏子を乗せたまま、御柱を上社では傾斜約30度、距離80メートル、下社では斜度35度、距離100メートルの木落し坂から落とす木落しが行われる。祭りの中でもっとも危険なイベントで、過去に何人もの死傷者を出している。

木落しが終わると、樹皮が剥がされ、里曳きが行われる。
各社に到着した4本の御柱は、各宮の四方に柱を立てる建御柱が行われる。建御柱は一般観覧ができる。
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下社秋宮 - 諏訪大社
下社秋宮
下社秋宮の鳥居。ここを御柱が通過する。
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御神湯 - 下社秋宮 - 諏訪大社
御神湯 - 下社秋宮
下社秋宮の鳥居をくぐり、右手の駐車場に行く道の近くに、龍の口から御神湯が出ている。ずっと手をつけているわけにはいかないほどの高温の湯だ。塩化物泉で、龍に白い析出物が付着している。

乗鞍岳には龍神が住んでいるという伝説がある。龍の頭は権現池、胴体は乗鞍高原の御池、心臓は御池の真ん中にある祠、尾は諏訪湖までつながっている。
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秋宮斎館 - 諏訪大社
秋宮斎館
斎館は、神職が神事にあたり心身を清めたり、直会を開いたりする建物である。
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本殿 - 上社前宮 - 諏訪大社
本殿 - 上社前宮
上社前宮は、その名の通り上社の中で一番古い社で、諏訪の祭祀の発祥地とされる。
守矢 (もりや) 氏の本拠地で、諏訪の神官の中で唯一狩猟を許されていた。シカやイノシシを生贄として神に捧げるための大切な神事で、狩猟で得られた肉は、古代の人々にとっての食料としても重宝されていた。
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上社前宮 - 諏訪大社
上社前宮
上社には、古事記の国譲りで大国主神の息子として登場する建御名方神 (たけみなかたのかみ) が祀られている。国津神の中でも力自慢で知られた建御名方神だったが、天津神の建御雷神 (たけみかづち) の前に歯が立たず、諏訪の地まで追われ、そこにとどまることを誓った。
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上社前宮 - 諏訪大社
上社前宮
こうして、大国主神出雲神社に、建御名方神諏訪大社に祀られる(というより封じられる)ことになるのだが、その後、日本神話に建御名方神が表れることはない。
ところが、朝廷は従五位からスタートした諏訪大社の神階を、あっという間に最高位の正一位に格上げした。一方の出雲大社は正二位どまりである。
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それほど朝廷は諏訪一族を畏れていたと言える(荒ぶる神々を手厚く祀ることで鎮めるのは朝廷の仕事のひとつ)。
たとえば朝廷が東征を行う度、鳥海山が噴火して被害が出た。また、諏訪湖は、日本列島を東西に走る中央構造線と、南北に走る糸魚川静岡構造線が交差する場所にあり、古来から天変地異の中心と畏れられていたのだ。

下社秋宮の交通アクセス

【鉄道】
  • JR中央本線「下諏訪駅」下車、徒歩約10分
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出発地の最寄駅:

目的地:諏訪大社下社秋宮
諏訪大社 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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