大きな写真
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出雲大社の注連縄
本殿
2000年(平成12年)の発掘調査で、境内から1本の直径が約1.4メートルの木を3本束ねた巨大な柱が出土した。それを復元したものが拝殿の裏に置かれていた(左写真)。
古代の柱では、と注目を集めたが、実際には中世の遺構で、現在とほぼ同じ広さの本殿を支えていたと考えられている。それでも、本殿の高さは48メートルもあったと言われている。
古代の柱では、と注目を集めたが、実際には中世の遺構で、現在とほぼ同じ広さの本殿を支えていたと考えられている。それでも、本殿の高さは48メートルもあったと言われている。
10世紀の貴族、源為憲の「口遊」には、「雲太、和二、京三」と記されている。これは、出雲大社(48メートル)が一番大きく、それに次ぐのが東大寺大仏殿(45メートル、現在は52メートル)、3番目が京都御所で天皇が住んでいる大極殿であったことから、そのように歌われていたのだという。
大鳥居といい、大注連縄といい、そして本殿といい、出雲大社は日本一が多い神社である。なぜ日本一が多いのかというと、それが国譲りと関係がありそうだという話に繋がっているようなのだ。
大国主命
というわけで、かつて国を譲り黄泉の国へ旅立った(追放された)出雲一族の長である大国主命が、福の神・大黒様として親しまれているのは、いかにも日本らしい話であると、あらためて感じた旅であった。
平成の大遷宮
平成の大遷宮に合わせ、前回の遷宮以来59年ぶりに本殿が公開された。
本宮の天井は高さ5メートル、約11メートル四方の広さがあり、「八雲の図」と呼ばれる極彩色の絵が描かれている。江戸時代初期には、天下泰平や国土安穏を祈り、この雲に対して「心入れ」と呼ばれる秘密の儀式が営まれたと伝わる。
これらの雲は天上の神の世界との境界を示す存在で、天井に描かれた雲は天上界とのつながりを表すという説もあるという。雲は7つなのに、なぜ「八雲」と呼ばれるのか、鮮やかな配色の理由などは不明だ。
2009年(平成21年)10月、本殿大屋根の解体作業が本格的に始まった。60年前に葺かれた檜皮約64万枚は、当初約90センチあった厚さが約70センチに収縮していたという。
2013年(平成25年)4月、国宝の本殿を含む主要な建物の改修が完了した。5月10日の本殿遷座祭を前に、工事用の足場や覆いが全て撤去され、生まれ変わった出雲大社の全貌が現れた。
本宮の天井は高さ5メートル、約11メートル四方の広さがあり、「八雲の図」と呼ばれる極彩色の絵が描かれている。江戸時代初期には、天下泰平や国土安穏を祈り、この雲に対して「心入れ」と呼ばれる秘密の儀式が営まれたと伝わる。
これらの雲は天上の神の世界との境界を示す存在で、天井に描かれた雲は天上界とのつながりを表すという説もあるという。雲は7つなのに、なぜ「八雲」と呼ばれるのか、鮮やかな配色の理由などは不明だ。
2009年(平成21年)10月、本殿大屋根の解体作業が本格的に始まった。60年前に葺かれた檜皮約64万枚は、当初約90センチあった厚さが約70センチに収縮していたという。
2013年(平成25年)4月、国宝の本殿を含む主要な建物の改修が完了した。5月10日の本殿遷座祭を前に、工事用の足場や覆いが全て撤去され、生まれ変わった出雲大社の全貌が現れた。
古代出雲
出雲大社の南方にある神西湖があるが、縄文時代には、宍道湖とともに日本海に繋がっていた。出雲は、海産物に恵まれ、また、日本海を通じて全国各地、さらには朝鮮半島と交易をすることで大いに繁栄した。
国譲り神話では、天照大御神は目に見える世界を支配し、大国主命は目に見えない世界――死後の世界――を支配することになった。
神無月になると神々が出雲に集うのは、こうした経緯があるからだ。また、出雲大社の近くには、死後の世界への入口になる黄泉比良坂や、猪目洞窟がある。
西谷墳墓群史跡公園にある特徴的な四隅突出型古墳は、出雲を治めた王の墓と考えられており、後に大和朝廷の墳墓として造られる前方後円墳と異なる形状をしている。この頃、国譲りがあったのだろう。
国譲り神話では、天照大御神は目に見える世界を支配し、大国主命は目に見えない世界――死後の世界――を支配することになった。
神無月になると神々が出雲に集うのは、こうした経緯があるからだ。また、出雲大社の近くには、死後の世界への入口になる黄泉比良坂や、猪目洞窟がある。
西谷墳墓群史跡公園にある特徴的な四隅突出型古墳は、出雲を治めた王の墓と考えられており、後に大和朝廷の墳墓として造られる前方後円墳と異なる形状をしている。この頃、国譲りがあったのだろう。
交通アクセス
近隣の情報
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(この項おわり)