鉄道博物館とC57形式蒸気機関車

2008年6月23日 撮影
鉄道博物館
鉄道博物館(通称:てっぱく)(埼玉県さいたま市大宮区大成町3丁目47番)は、JR東日本創立20周年記念事業として、2007年(平成19年)10月14日(鉄道の日)にオープンした。2006年(平成18年)5月14日に閉館した交通博物館に替わる博物館である。
建物は地上3階建て。蒸気機関車C57など実物の36車両を含め、約200平方メートルの鉄道模型のジオラマや5種類の運転シミュレーターなど、合計約58万点を収蔵している。また、屋上からは新幹線や埼玉新都市交通「ニューシャトル」が一望できる。
プロムナード-鉄道博物館
ニューシャトル「鉄道博物館駅」から鉄道博物館正面玄関に至るプロムナードは、天井にはダイヤグラムを、床には時刻表をもしたデザインが施されている。
プロムナード-鉄道博物館
ミニ運転列車に乗るため1時間前から並んだ。この日は平日にもかかわらず、すでに行列ができていた。
2008年(平成20年)3月には、入場者数が当初見込みの60万人を大幅に上回る100万人に達した。土日には1万人、平日でも4千人の入場者があるという。旧・交通博物館とは大きな違いだ。
プロムナード-鉄道博物館
プロムナードの壁面は、旧・交通博物館の壁を模している。

Suicaがあれば、チケットレスで入場できる。
日本食堂-鉄道博物館
お馴染みの日本食堂で昼食をとる。

日本食堂は、1938年(昭和13年)、列車食堂を営業していた伯養軒(仙台)、駅構内で食堂などを経営していた精養軒(上野)、東松亭(大阪、現・水了軒)、みかど(神戸)、東洋軒、共進亭が共同で設立した会社である。1990年(平成2年)にJR東日本が資本参加し、株式会社日本食堂調理センターが発足した。
そして、1998年(平成10年)に、現在の株式会社日本レストランエンタープライズ(NRE)に社名変更した。

C57形式蒸気機関車

C57形式蒸気機関車-鉄道博物館
1階の中央にはC57形式蒸気機関車C57135(1940年製造)が展示されている。

機関車の重量は67.5トン――E233系電車の1両あたり平均重量30トンと比べると倍以上の重量だ。
また、動輪の直径は1750ミリと、国内最大級。鉄道博物館のシンボルマークは、この動輪をイメージさせる。
この機関車が載っている転車台は、1日に一度、汽笛を鳴らしながら回転実演を行う。

150形蒸気機関車(1号機関車)-鉄道博物館
150形蒸気機関車は、1872年(明治5年)にイギリスから輸入された日本初の蒸気機関車だ。1号機関車とも呼ばれ、国の重要文化財に指定されている。

1911年(明治44年)、島原鉄道の開業のために長崎へ渡った。
その後、1930年(昭和5年)に鉄道省に戻された。このとき、島原鉄道の創業者である植木元太郎社長は、創業期に功績のあった機関車への感謝の念を込め「惜別感無量」と記した自筆のプレートを側水槽に装着させた。このプレートは現在でも装着されている。
国鉄40系電車(クモハ40)-鉄道博物館
国鉄40系電車(クモハ40)は、1932年(昭和7年)にデビューした鉄道省が製造した通勤電車である。
寝台特急あさかぜ(20系客車)-鉄道博物館
寝台特急あさかぜは、1956年(昭和31年)、東京~博多で運転開始した日本初の寝台特急だ。この20系客車は、走るホテルとして一世を風靡した。
1986年(昭和61年)に定期運行を廃止し、1998年(平成10年)に全車廃車となった。
0系新幹線-鉄道博物館
新幹線といえば、1964年(昭和39年)に登場した「夢の超特急」0系電車である。
これは、旧・交通博物館の玄関に展示されていたものだ。

0系新幹線は、2008年(平成20年)12月14日、R61編制がラストランを行い、その長い歴史に幕を下ろした。
2009年(平成21年)10月より、鉄道博物館・ヒストリーゾーンにおいて、最初に量産された360両の中の1つである「21-2」が展示されることになった。
展示棟では、新幹線開業当時のホームを再現した見学ホームを設置。車両の中に入って見学できるほか、車両の床下機器や台車なども見られる構造をする。また、車両前方にスペースを設け、正面のダンゴ鼻と記念撮影ができるようになるという。
0系新幹線-鉄道博物館
新幹線のレールの幅(ゲージ)は1,435ミリと、JRで一般的な1,067ミリに比べてかなり広い。京王線の 1,372 ミリより広い。
こぱふぅは、JR東海・浜松工場で同様のチャレンジを行ってから5年――まだ届かないのであって。

D51-鉄道博物館
鉄道博物館のエントランスには、0系と並んで旧・交通博物館の玄関に展示されていたD51形蒸気機関車が展示されており、記念写真を撮影できるようになっている。
なかよし号-鉄道博物館
国鉄時代のホーム-鉄道博物館
国鉄時代のホームを再現したもの。
昔は灰皿や水飲み場があった。

2009年(平成21年)1月、JR東海は、3月中旬から在来線全駅のホームにある喫煙所を撤去し、全面禁煙化にすると発表した。2003年(平成15年)5月の健康増進法施行を受けたもので、全駅を禁煙にするのはJR各社では東海が初めて。時代は変わった。

ミニ車両運転

ミニ車両運転-鉄道博物館
この日の目的はミニ車両運転。運転できるのは小学生以上だ。
入場券を買ったら、玄関近くにある自動予約機でミニ車両運転の予約を行う。午前の部と午後の部があるが、すぐに予約で埋まってしまう人気のアトラクションだ。
ミニ車両運転-鉄道博物館
ミニ電車は、長さ約2.4m、幅約1.2mの3人乗り。1周約300mの軌道を6分かけて回る。自力で運転するのだが、ATS-PやATCを備え、運転司令室のモニターに運行状況が表示される本格派だ。速度超過が自動制御されるほか、複数の電車を運行した際、衝突を防ぐことができる。
ミニ車両運転-鉄道博物館

交通アクセス

【鉄道】
  • JR大宮駅よりニューシャトルに乗り換え「鉄道博物館駅」下車、徒歩1分

近隣の情報

参考サイト

鉄道博物館 関連
(この項おわり)
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