広島電鉄は路面電車日本一

2006年7月24日 撮影
千田車庫
広島電鉄(通称「広電」、本社:広島県広島市中区東千田町二丁目9番29 号)は、広島市を中心に路面電車と路線バスを運行している。路面電車は、鉄道線の部分と合わせて総延長35.1 キロを保有しており、1 日の輸送人員や約 16 万人で、ともに路面電車として日本一である。
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広島の路面電車
われわれ観光客にとって、宮島線とフェリーを含む「一日乗車乗船券」が大人 840 円・子供 420 円というのはありがたい。
広島の路面電車
路面電車は、かなり狭い路地へも入っていく。背の低いビルの隙間をぬって路面電車が往来する姿は、高度経済成長記に育ったわれわれの原風景であり、とても温かみを感じる。
次世代都市交通機関とか、LRT(ライトレール)とか、難しい理屈はさておき、自動車より安くて便利な交通機関があったら、人はそれを利用するだろう。

交通アクセス

広島市内では路面電車が数珠繋ぎになっており、それぞれお客さんで満席である。
東京の路面電車が、自動車による交通渋滞と累積赤字の結果、縮小してしまったことを考えると、なぜ経営が成り立っているのが不思議である。

じつは、モータリゼーションが盛んになった 1960 年代、広島の路面電車も時代遅れの烙印を押され、路線廃止が検討されたことがある。ところが、当時の広島電鉄電車部長だった奥窪央雄さんが「地下鉄など代替交通手段がない状態での廃止は市民に対して無責任だ」と主張、辛くも廃止を免れた経緯がある。
その後、交通渋滞に悩んでいた広島県警と協力体制を確立し、軌道内停車禁止ゾーンの設置や電車優先信号システムの導入など、路面電車の地位を確立していった。また、広島市には公共交通部門がないため、市としても広島電鉄をバックアップしていくという体制が出来上がっていった。

民間企業ならではの戦略もある。
1997 年(平成 9 年)、運賃を 130 円から 150 円に値上げしたのだが、その 2 年後に超低床車両「グリーンムーバー」を導入するなど、本格的なLRT化へ舵を切った。
2006 年(平成 18 年)現在、市内線運賃は大人 150 円、子供 80 円均一で、他の系統への乗換の際に広島地区共通カードで利用すれば、乗り換え処理も自動でやってくれる。大人 1 人につき同伴の幼児を 3 人まで無料にしたり、障害者の介助者2 人までを無料にするなどの特典がある。

こうした経営努力が実り、市内線の営業係数(100 円の運賃収入を得るために必要な経費)は 87.4 円(東洋経済、2010 年(平成 22 年)4 月 3 日号)と、路面電車としては優等生である。
路面電車は、一人の運転手で運ぶことができる乗客数が少ないため、経営面で考えると効率が悪いのだ。そんな中、広島電鉄は頑張っている方である。
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(この項おわり)
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