
アジャンクールの戦い
百年戦争中の1415年10月25日に、フランスのアジャンクールにおいて、ヘンリー5世が率いるイングランド軍が長弓隊を駆使して、数に勝るフランス諸侯軍の重装騎兵を破るというアジャンクールの戦いが行われた。

ヘンリー5世
1413年3月20日にヘンリー4世が崩御すると、ヘンリー5世が後を継ぎ、まず内政を安定させた。
このころフランスではシャルル6世が精神異常を来しており、ブルゴーニュ派とアルマニャック派が互いに覇を競い合っていた。両者とも相手を倒すためにイングランドの加勢を求めてきた。
ヘンリー5世は領土割譲とフランス王位を要求したが、これを拒否したアルマニャック派に対し、休戦状態にあった1415年8月に百年戦争を再開し、フランス遠征を行った。
8月12日、北フランスに上陸したイングランド軍は、9月にアルフルール要塞を包囲・陥落させたが、予想以上の傷病者を出し、補給のためにカレーへ向かった。アルマニャック派フランス諸侯軍はこれを追撃する。
このころフランスではシャルル6世が精神異常を来しており、ブルゴーニュ派とアルマニャック派が互いに覇を競い合っていた。両者とも相手を倒すためにイングランドの加勢を求めてきた。
ヘンリー5世は領土割譲とフランス王位を要求したが、これを拒否したアルマニャック派に対し、休戦状態にあった1415年8月に百年戦争を再開し、フランス遠征を行った。
8月12日、北フランスに上陸したイングランド軍は、9月にアルフルール要塞を包囲・陥落させたが、予想以上の傷病者を出し、補給のためにカレーへ向かった。アルマニャック派フランス諸侯軍はこれを追撃する。

シャルル6世
イングランド軍で戦える者は7,000人まで減っていた。これに対し、フランス諸侯軍は20,000人。イングランド軍の劣勢は明らかだった。
しかし、ヘンリー5世は捕虜を通じてフランス軍の動きを把握していた。一方、フランス諸侯軍の指揮系統は統制がとれておらず、イングランド軍の弓兵が威嚇射撃を行うと、浮き足立ち、重装騎兵は泥だらけの地面に足を取られ、満足に動くことができなかった。イングランド軍が長弓隊は、下馬騎士と歩兵の大部隊を狙い撃ちし戦力を削いでいった。
しかし、ヘンリー5世は捕虜を通じてフランス軍の動きを把握していた。一方、フランス諸侯軍の指揮系統は統制がとれておらず、イングランド軍の弓兵が威嚇射撃を行うと、浮き足立ち、重装騎兵は泥だらけの地面に足を取られ、満足に動くことができなかった。イングランド軍が長弓隊は、下馬騎士と歩兵の大部隊を狙い撃ちし戦力を削いでいった。

長弓(ロングボウ)
フランス諸侯軍は、総指揮官のドルー伯が戦死し、1万人以上の死者を出して大敗を喫した。
パリを掌握していたアルマニャック派は弱体化し、これ以降、ブルゴーニュ派が国政を握る。
パリを掌握していたアルマニャック派は弱体化し、これ以降、ブルゴーニュ派が国政を握る。
イングランド軍の長弓(ロングボウ)は、イチイやニレの木を素材として、弓の長さは4~6フィート(120~180cm)に及ぶ長大なもので、射程距離は500メートルを超えたという。射程距離および貫通性能ではクロスボウにかなわないが、速射性に優れ、アジャンクールの戦いでイギリス軍は弓矢による弾幕を張った。
参考書籍
![]() |
戦争の物理学 | ||
著者 | バリ・パーカー/藤原多伽夫 | ||
出版社 | 白揚社 | ||
サイズ | 単行本 | ||
発売日 | 2016年03月 | ||
価格 | 3,080円(税込) | ||
ISBN | 9784826901871 | ||
戦争が、科学技術を進化させた。弓矢や投石機から、大砲、銃、飛行機、潜水艦、さらには原爆や水爆へと、次第に強力になっていく兵器はどのように開発されたのか?戦争の様相を一変させた驚異の兵器とそれを生みだした科学的発見を多彩なエピソードとともに解説する。 | |||
この時代の世界
(この項おわり)