日本科学未来館とエイリアン展

2008年6月2日 撮影

エイリアン展

エイリアン展-日本科学未来館
日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6)で開催している「エイリアン展」(2008年3月20日~6月16日)を見に行った。(展示物は撮影禁止)
エイリアン展-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1920×1418 ピクセル, 920 Kbyte)
「エイリアン」「E.T.」をはじめとするスクリーンに登場するエイリアン、宇宙人解剖フィルムなどエンターテイメント性の強い展示から始まり、生物の進化や宇宙に関するクイズなどタメになる展示もあり。こぱふぅも惑星探査のクイズに挑戦――なかなかの好成績であった。
宇宙人関連
日本科学未来館
大きな写真大きな写真
(1600×800 ピクセル, 313 Kbyte)
日本科学未来館
エスカレーターは7階まで吹き抜けになっており、葉っぱのようなオブジェ(?)が天井からぶら下がっている。
途中に喫茶コーナーがあり、そこで昼食を食べた。
日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1440×1920 ピクセル, 1088 Kbyte)
小柴昌俊-日本科学未来館
多くの有名人が日本科学未来館を訪れている。

写真は、2002年(平成14年)にノーベル物理学賞を受賞した宇宙物理学者、小柴昌俊 (こしば まさとし) 先生のサイン――「科学」ではなく「理科」と書いてあるところが小柴先生らしい。
小柴昌俊-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1108×1280 ピクセル, 524 Kbyte)
秋山仁-日本科学未来館
こちらは、数学者、秋山仁先生のサイン――哲学的な言葉である。
秋山仁-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1135×1280 ピクセル, 516 Kbyte)

プラネタリウム「メガスター」

メガスター-日本科学未来館
日本科学未来館の6階「ドームシアターガイア」では、プラネタリウム「メガスター」を見ることができる。(内部は撮影禁止)

メガスターは、大平貴之さんが趣味で製作をはじめたプラネタリウムで、従来型プラネタリウムの常識を覆す約100万個の星を投影することができる装置だ。しかも持ち運びができるほど小さい。
メガスター-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1414×1920 ピクセル, 931 Kbyte)
ドームシアターガイア-日本科学未来館
外から見ると、ドームシアターガイアは外に出っ張っている。

開発の経緯は「プラネタリウムを作りました。」(大平貴之/エクスナレッジ/2003年6月)に詳しいが、ともかく、一人ですべて作ってしまうということに驚かされる。化学薬品の扱いから、光学系、電装系、制御系、コンピュータ系、そして英語のスピーチまで、いろいろな専門家に教わった技術、ノウハウをすべて自分のモノにしていく過程が本書から読み取れる。それも「趣味」としてやっているのだから、恐れ入る。
ドームシアターガイア-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1570×1920 ピクセル, 1104 Kbyte)
ホームスター関連

ジオ・コスモス

ジオ・コスモス-日本科学未来館
名物「Geo-Cosmos」は、200万分の1スケール(直径6.5メートル)の“映像地球儀”だ。約90万個のLEDによって、地球の様子だけでなく、他の惑星の様子も映し出せるように進化していた。
ジオ・コスモス-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1280×1268 ピクセル, 718 Kbyte)
ジオ・コスモス-日本科学未来館
ジオ・コスモス-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 1115 Kbyte)
ジオ・コスモス-日本科学未来館
ジオ・コスモス-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1440×1920 ピクセル, 1756 Kbyte)

みらいCANマグレブ

みらいCANマグレブ-日本科学未来館
日本科学未来館の2階の常設展では超伝導について学ぶことができる。

金属の軌道の上を浮上して走行するリニアモーターカーの模型「みらいCANマグレブ」を、遠隔操作で運転(停止、加速のみ)できる。
みらいCANマグレブ-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 886 Kbyte)
みらいCANマグレブ-日本科学未来館
みらいCANマグレブのからくりは写真の通り。
みらいCANマグレブ-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1429×1920 ピクセル, 1099 Kbyte)
軌道の中に線路があり、模型を移動させるための台車がこの線路に沿って走っているのである。
超伝導バルク体と永久磁石のマイスナー効果により、模型は浮上し、全長30mの軌道の上を安定して走行することができる。
マイスナー効果-日本科学未来館
マイスナー効果とは何か――デモンストレーションで見ることができた。

液体窒素(−196 ℃)で超伝導体(黒い円盤)を冷やすと、何もしていないのに、その上で磁石(緑色)がクルクル回転する。これがマイスナー効果だ。
しばらくすると超伝導体の温度が上がり、磁石は着地してしまう。
超伝導-日本科学未来館
今度は、磁石でできた軌道の上に、液体窒素で冷却された超伝導体(白色)が浮上している。
超伝導体内ではボース凝縮が起きており、ここへ入った光子はボーズ粒子を取り込んで質量を得てしまい、光速で進むことができなくなる。結果として、光子が媒介する電磁波の到達距離が極端に短くなり、超伝導体内部に磁場が届かなくなり、磁石の上に浮かぶことになる。
ピン止め効果-日本科学未来館
この超伝導体には適度な不純物が混ざっており、軌道を倒しても超伝導体は落下することがない。
これをピン止め効果と呼ぶ。超伝導の重要な性質のひとつだ。

ロボット

Halluc II-日本科学未来館
日本科学未来館の2階の常設展では、さまざまなロボットを見ることができる。あいにくアシモはメンテナンス中だったが、ビークルロボット「Halluc II」(ハルク・ツー)の実演を見ることができた。
Halluc II-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1920×1440 ピクセル, 915 Kbyte)
Halluc II-日本科学未来館
Halluc IIは、「ロボット技術によって、さまざまな状況に柔軟に適応し、環境と共存して自由自在にどこにでも行ける、人の役に立つ機械をつくりたい」という研究者の夢に基づくコンセプトモデルで、後方にある卵形のコックピットで遠隔操作する。
8本の車輪を器用に動かし、前進、回転、斜め歩きなど、さまざまな動きを見せる。
写真は、前輪(前脚?)でブロックを掴んだところ。
車輪で走るだけでなく、脚を立てたり、歩いたりと、変形する様が面白い。

Halluc II を開発した千葉工大未来ロボット技術研究センターの古田貴之所長は、超時空要塞マクロスに登場する変形ロボット戦闘機バルキリーを「神」と崇める。
バルキリーの特徴は、「ファイター」「ガウォーク」「バトロイド」の三段階変形すること。これを実現したのが Halluc II とのこと。
バルキリー関連

インターネットのしくみ

インターネットのしくみ-日本科学未来館
日本科学未来館の3階の常設展には、インターネットの物理モデルがある。白と黒のボールを情報パケットと見立て、相手先に送信する様子を目で追うことができるというもの。今回のこぱふぅの一番のお気に入りだ。
インターネットのしくみ-日本科学未来館
まず、メッセージ・テーブルを見ながら、手作業で白と黒のボールを並べていく。
インターネットのしくみ-日本科学未来館
相手先を指定し、ボールを発射する。
インターネットのしくみ-日本科学未来館の大きな写真大きな写真
(1600×1281 ピクセル, 947 Kbyte)
インターネットのしくみ-日本科学未来館
ボールの伝送速度より人の歩くスピードの方が速い。そこで、到着地に先回りしてみる。

パケットが到着すると、自動的にデコードされ、電光掲示板にメッセージが表示される。

リニューアル

開館以来初めてという常設展の大幅リニューアルを行い、2016年(平成28年)4月20日に公開した。
今回、展示コンセプトを見直し、情報展示や体験型が主流だったものを、経験・思考型の展示に切り替えたという。

館長を務める宇宙飛行士の毛利衛さんは、「新しくなった日本科学未来館が、科学技術外交の場・科学コミュニケーションの場になればいい」と語った。

新館長

20201年4月1日、IBMのIBMフェロー、浅川智恵子さんが新しい館長に就任する。

交通アクセス

【鉄道】
  • 新交通ゆりかもめ「船の科学館駅」下車、徒歩5分
  • 新交通ゆりかもめ「テレコムセンター駅」下車、徒歩4分
  • 東京臨海高速鉄道りんかい線「東京テレポート駅」下車、徒歩15分

参考書籍

表紙 プラネタリウムを作りました。
著者 大平貴之
出版社 エクスナレッジ
サイズ 単行本
発売日 2010年07月
価格 1,760円(税込)
ISBN 9784767810157
世界一の個人開発プラネタリウム『メガスター』の原点とその後を語る改訂版。2003年以降、著者大平氏の7年にわたる活躍を追記。
 
表紙 真空のからくり
著者 山田 克哉
出版社 講談社
サイズ 新書
発売日 2013年10月18日頃
価格 1,210円(税込)
ISBN 9784062578363
光さえ存在しない真っ暗闇の「無の世界」で、無数の粒子たちが生成・消滅を繰り返していた!「質量の起源」と「宇宙の進化」に不可欠な「真空のエネルギー」とは何か?ヒッグス粒子誕生の秘密からカシミール効果まで、謎に満ちた空間のふしぎを、わかりやすく解き明かす。
 

参考サイト

(この項おわり)
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