ポッポの丘(千葉県いすみ市作田1298)は、有限会社ポッポの丘が運営する鉄道車両保存施設だ。子どもの頃によく見た車両が所狭しと並べられており、懐かしさが漂う。
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毎週火・水・木曜日が定休日だが、祝日の場合は営業する。
入場無料だが、2020年(令和2年)3月から駐車料金を徴収することになった。鉄道車両の保存・運営維持のために使われるという。
1948年(昭和23年)、川崎市で創業した村石養鶏場は、1968年(昭和43年)、房総の山中に移転した。千葉県御宿町にある鶏卵牧場にも、レトロぶーぶ館(自動車博物館)および消防自動車博物館を併設していた。
ポッポの丘は、肉用牛の牛舎を建てるために買った土地だが、2010年(平成22年)8月、いすみ鉄道の社長・鳥塚亮氏から、鉄道車両を200万円で買わないかと持ちかけられ、車を買う感覚で購入したという。
全盛期で1,100両以上が在籍し、北海道を除く全国で使用されたが、ヨ3500形から改番・編入した車両もあるため全数は不明。
1986年(昭和61年)、貨物列車の車掌乗務が廃止されたことを受けて、廃車が進んだ。
1986年(昭和61年)、貨物列車の車掌乗務が廃止されたことを受けて、廃車が進んだ。
「手トロ」こと、手漕ぎトロッコ。子どもも楽しめる。
運転席の様子。だいぶ痛んでいる。
丸ノ内線の赤い塗装は、当時の営団地下鉄総裁が日本国外視察の際に入手したイギリスのタバコ「ベンソン&ヘッジス」をイメージしたものという。
丸ノ内線の赤い塗装は、当時の営団地下鉄総裁が日本国外視察の際に入手したイギリスのタバコ「ベンソン&ヘッジス」をイメージしたものという。
車内には子どもが遊べる遊具がある。
国鉄103系・クモニ83形、および久留里線キハ38系が並んでいる。
国鉄クモニ83形は、直流用荷物制御電動車である。クモハ73形・モハ72形を改造して登場した。
なお、クモニ83形にはこれ以外にもクモユニ81形改造の100番台車(こちらは新性能電車との併結不可)が存在する。
なお、クモニ83形にはこれ以外にもクモユニ81形改造の100番台車(こちらは新性能電車との併結不可)が存在する。
長野電鉄モハ1000系は、1948年(昭和23年)から1954年にかけて14両が製造された。性能や機構は戦前の電車を踏襲している。1993年(平成5年)に全車両が引退した。
車内には展示物。
銚子電気鉄道デハ700形は、元々は1928年(昭和3年)、近江鉄道の木造両運転台の電動貨車デユワ102、102を起源とする古豪車両である。1978年(昭和53年)に銚子電鉄へ譲渡され、これにあわせて再両運転台化が行われた。
2010年(平成22年)に引退。2両とも2011年(平成23年)からポッポの丘で展示されている。
いすみ鉄道200'形は、ポッポの丘が開設されるきっかけとなった車両。1988年(昭和63年)、いすみ鉄道開業時に導入した気動車で、当初は100型であったが、座席の改良、床の張替えによりいすみ200'型となった。
15メートル級普通鋼製車体で、バス車体工法を取り入れており、側面の屋根が浅く、側板にはリベットが打ち込まれている。
15メートル級普通鋼製車体で、バス車体工法を取り入れており、側面の屋根が浅く、側板にはリベットが打ち込まれている。
「ガンバレいすみ鉄道」と書かれた自販機。
万葉線デ7000形は、都電8000 形をモデルに、1961年(昭和36年)から1967年にかけて11両が製造された。→万葉線高岡軌道線 デ7000形電車はオーソドックスな路面電車
オート三輪。これも子どもの頃によく見かけた。
千葉都市モノレール1000形は、1988年(昭和63年)の開業時に導入した車両で、湘南モノレール400形をモデルとして三菱重工業で製造された懸垂式モノレール車両である。→千葉都市モノレール 1000系は懸垂式
内部は売店になっており、鶏卵が販売されている。
ブルートレインでお馴染みの24系客車の内部。
交通アクセス
【鉄道】
- いすみ鉄道「国吉駅」よりタクシーで15分
- いすみ鉄道「上総中川駅」から徒歩30分
参考サイト
- ポッポの丘
- ポッポの丘【公式】@popponooka:Twitter
- 千葉「ポッポの丘」、私設鉄博は養鶏場だった:東洋経済オンライン
近隣の情報
- ポッポの丘で懐かしい車両たちに出会う:ぱふぅ家のホームページ
- 房総中央鉄道館は千葉県最大の鉄道館:ぱふぅ家のホームページ
- 養老渓谷は紅葉と温泉スポット:ぱふぅ家のホームページ
- 弘文洞跡と共栄・向山トンネル:ぱふぅ家のホームページ
- チバニアンは一番新しい地磁気逆転の記録:ぱふぅ家のホームページ
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- 上総鶴舞駅は国の登録有形文化財:ぱふぅ家のホームページ
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(この項おわり)