無いに (712) 等しい出来事も載せた古事記
古事記(写本)
『古事記』は、奈良時代初期に編纂された日本最古の歴史書である。序文によれば、天武天皇が帝紀と旧辞の誤りを正し、後世に伝えるため、稗田阿礼にそれらを誦習させたことに始まる。天武天皇の死後、元明天皇皇の命により太安万侶が阿礼の語る内容を書き記し、西暦712年(和銅5年)に完成したとされる。
内容は上巻・中巻・下巻の三巻から成り、天地開闢から推古天皇の時代までの神話・伝承・系譜が記されている。『古事記』の原本は現存せず、いくつかの写本が伝わるのみである。

奈良時代初期は、日本国家の統治体制が大きく整えられつつあった時代である。
大化の改新によって、中央集権的な律令国家の形成が進み、天皇を中心とする国家秩序を明確に示す必要が生まれていた。こうした状況の中で、古くから各地に伝わっていた神話や伝承、王権の系譜を整理し、国家の正統な歴史としてまとめることが求められたのである。

当時の朝廷では、中国の制度や文化が強く取り入れられていた。
政治制度や法律は唐の律令制度を参考に整備され、外交文書や公式の歴史書は漢文で記されるのが一般的であった。そのため、『古事記』も基本的には漢字で書かれているが、神話や歌謡の部分では日本語の音を漢字で表す方法が用いられており、当時の言語の様子を知る貴重な資料となっている。

また、この時代は歴史書編纂が国家事業として進められた時期でもあった。
『古事記』の完成から8年後には、より中国的な歴史書の形式をとった『日本書紀』が編纂されている。『日本書紀』は外交的にも通用する正式な国家の歴史書としての性格が強かったのに対し、『古事記』は、語り部によって伝えられた日嗣ぎの伝承を、ほぼそのまま記述したものであり、天皇家が統治していくことの正当性を述べようとしている。
『古事記』が編纂された背景には、天皇の権威を神話的な起源に結びつける意図もあった。天照大神の子孫として天皇が統治するという物語を体系的に示すことで、王権の正統性を明確にしようとしたのである。これは、地方豪族の勢力を統合し、律令国家としての秩序を安定させるうえでも重要な役割を果たした。
奈良時代初期は、日本国家の統治体制が大きく整えられつつあった時代である。
大化の改新によって、中央集権的な律令国家の形成が進み、天皇を中心とする国家秩序を明確に示す必要が生まれていた。こうした状況の中で、古くから各地に伝わっていた神話や伝承、王権の系譜を整理し、国家の正統な歴史としてまとめることが求められたのである。
当時の朝廷では、中国の制度や文化が強く取り入れられていた。
政治制度や法律は唐の律令制度を参考に整備され、外交文書や公式の歴史書は漢文で記されるのが一般的であった。そのため、『古事記』も基本的には漢字で書かれているが、神話や歌謡の部分では日本語の音を漢字で表す方法が用いられており、当時の言語の様子を知る貴重な資料となっている。
また、この時代は歴史書編纂が国家事業として進められた時期でもあった。
『古事記』の完成から8年後には、より中国的な歴史書の形式をとった『日本書紀』が編纂されている。『日本書紀』は外交的にも通用する正式な国家の歴史書としての性格が強かったのに対し、『古事記』は、語り部によって伝えられた日嗣ぎの伝承を、ほぼそのまま記述したものであり、天皇家が統治していくことの正当性を述べようとしている。
『古事記』が編纂された背景には、天皇の権威を神話的な起源に結びつける意図もあった。天照大神の子孫として天皇が統治するという物語を体系的に示すことで、王権の正統性を明確にしようとしたのである。これは、地方豪族の勢力を統合し、律令国家としての秩序を安定させるうえでも重要な役割を果たした。
参考書籍
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現代語古事記: 決定版 | ||
| 著者 | 竹田恒泰 | ||
| 出版社 | 学研プラス | ||
| サイズ | 単行本 | ||
| 発売日 | 2011年09月 | ||
| 価格 | 1,870円(税込) | ||
| ISBN | 9784054050754 | ||
| ★シリーズ累計30万部突破!★ ★重版を重ね続けるベストセラー★ ★★★神々と古代人の躍動感が、生きた言葉でよみがえる! 「古事記」全巻を完全現代語訳した、現代日本人必読の一冊★★★ 「信じられないほど読みやすい」 「はじめてでも完読できた」 「今までで最高の現代語訳」 「何度も途中で挫折していたけれど、最後まで読めました!」 との賞賛の声が続々! 著者は、明治天皇の玄孫にあたる竹田恒泰。 著者ならではの視点による渾身の解説つき。 《はじめてでも「古事記」を完読できる本書の特徴》 ●読みやすさを最優先した【現代語訳】 古い原文や、難しい現代語訳が多い中で、私たちが普段話す「話し言葉」で現代語訳。 内容がすーっと入ってわかりやすい! ●項目ごとにわかりやすい解説を挿入 ・現代語訳の文章→解説を段落ごとに入れているので、パートごとに理解しやすい。 ・歌は原文と訳文を両方掲載。原文と比較しながら理解できる。 ・関連部分ごとに古代の氏族を説明。背景知識を身につければ古代の解像度がアップ。 ●神々と天皇の系図、関連の地図を掲載 巻末には、「神統譜」「歴代天皇系図」ほか、 神名・人名を中心とした約1500の「主要語句索引」つき。 …でも、名前は覚えなくても大丈夫です。(著者より) 【目次】 序にかえてーー今、なぜ『古事記』なのか 古事記 上つ巻 古事記 中つ巻 古事記 下つ巻 序 | |||
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新版 古事記 現代語訳付き | ||
| 著者 | 中村 啓信/芦澤 泰偉 | ||
| 出版社 | KADOKAWA | ||
| サイズ | 文庫 | ||
| 発売日 | 2009年09月 | ||
| 価格 | 1,364円(税込) | ||
| ISBN | 9784044001049 | ||
| 8世紀の初め、古代国家形成途上にあった大和朝廷が編纂した、天地創成から推古天皇に至るまでの、神々につながる天皇家の系譜と王権の由来書。人間的で叙情豊かな多くの歌謡と伝承は、口誦時代の古代の風俗を色濃く伝えている。より原本に近づけるために厳密な史料研究の成果を盛り込み、歴史・民俗・文学などの諸方面からの要求に応える、文庫として望みうる最高の内容をほこる。便利な歌謡各句索引・主要語句索引付き。 凡例 古事記 上つ巻 序文 天地の創成 伊耶那岐神と伊耶那美神 天照大御神と須佐之男命 大国主神 天忍穂耳命と迩々芸命 日子穂々出見命(火遠理命) 鵜葺草葺不合命の系譜 古事記 中つ巻 神武天皇 綏靖天皇 安寧天皇 懿徳天皇 孝昭天皇 孝安天皇 孝霊天皇 孝元天皇 開化天皇 崇神天皇 垂仁天皇 景行天皇 成務天皇 仲哀天皇 応神天皇 古事記 下つ巻 仁徳天皇 履中天皇 反正天皇 允恭天皇 安康天皇 雄略天皇 清寧天皇 顕宗天皇 仁賢天皇 武烈天皇 継体天皇 安閑天皇 宣化天皇 欽明天皇 敏達天皇 用明天皇 崇峻天皇 推古天皇 解説 索引 全歌謡各句索引 主要語句索引 | |||
この時代の世界
(この項おわり)

