
本殿金堂 2021年11月19日撮影
鞍馬寺(京都府京都市左京区鞍馬本町1074番地)は、牛若丸(源義経)修行の地として知られる寺院だ。山号は鞍馬山。鑑真和上の高弟・鑑禎上人が770年(神護景雲4年)に草庵を結び、毘沙門天を安置したのがはじまりとされている。
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鞍馬駅の大天狗 2021年11月19日撮影
叡山電車の鞍馬駅を降りると、高さ4.0メートル(顔の高さは1.8メートル)、鼻の長さが2.3メートルもある大天狗が出迎えてくれる。2019年(令和元年)10月、京都精華大学マンガ学科キャラクター・デザインコースの学生たちがデザインしたものにリニューアルされた。

9世紀末、東寺の僧・峰延が入寺し、真言宗となった。鞍馬山はみっきょの修行地となり、山の精霊である天狗の最上位に当たる僧正坊が鞍馬山に住むとされるようになった。

9世紀末、東寺の僧・峰延が入寺し、真言宗となった。鞍馬山はみっきょの修行地となり、山の精霊である天狗の最上位に当たる僧正坊が鞍馬山に住むとされるようになった。

鞍馬駅の大天狗 2022年1月14日撮影

参道 2021年11月19日撮影
仁王門にいたる参道の紅葉が鮮やかだ。

仁王門 2021年11月19日撮影

九十九折参道 2021年11月19日撮影
表参道は、清少納言が『枕草子』で「近うて遠きもの くらまのつづらおりといふ道」と記したことから、九十九折参道と呼ばれる。仁王門から本堂金堂まで30分ほどかかる。

由岐神社の御神木 2021年11月19日撮影

九十九折参道 2021年11月19日撮影

鞍馬寺 2021年11月19日撮影
鞍馬弘教のもとで、本殿金堂の中央に毘沙門天、向かって右に千手観世音、左には護法魔王尊が安置され、これらの三身を一体として尊天と呼ぶ。尊天は「すべての生命の生かし存在させる宇宙エネルギー」という教義だ。尊天は秘仏で、60年に一度丙寅の年のみ開帳される。

本殿金堂の脇から奥の院参道へ入る。

本殿金堂の脇から奥の院参道へ入る。

僧正ガ谷不動堂 2021年11月19日撮影
僧正ガ谷不動堂は、鞍馬天狗が牛若丸と出会ったといわれる場所だ。堂内には伝教大師最澄が刻んだと伝えられる不動明王が安置されている。

僧正ガ谷不動堂 2021年11月19日撮影
不動堂の前の床石は幾何学模様になっている。これは本殿金堂前の金剛床と同じ原理で、この上に立つと、尊天の宇宙エネルギーを浴びることができるという。

義経堂 2021年11月19日撮影
不動堂の向かい側には、遮那王尊を祀る義経堂がある。
奥州平泉で非業の死を遂げた義経の魂は、幼少時代を過ごした鞍馬山へ戻り、遮那王尊として護法魔王尊の破邪顕正の働きを助けているという。
奥州平泉で非業の死を遂げた義経の魂は、幼少時代を過ごした鞍馬山へ戻り、遮那王尊として護法魔王尊の破邪顕正の働きを助けているという。

大杉権現社 2021年11月19日撮影
大杉権現社は、牛若丸が修行した木の根道にあり、樹齢1000年(長保2年)という護法魔王尊影向の杉を祀っているが、このスギの巨木は1950年(昭和25年)の台風で折れてしまった。この森のなかで深呼吸すると、霊気が体内に取り込まれていくという。

奥の院魔王殿 2021年11月19日撮影
奥の院参道の終点にあるのが奥の院魔王殿――鞍馬寺の霊域の中心であり、魔王尊が650万年前に地球救済のために金星から降り立った場所と伝えられている。
交通アクセス
【鉄道】

- 叡山電車「鞍馬駅」下車、徒歩すぐ。本殿までは徒歩約30分。
- ケーブル「多宝塔駅」下車、徒歩約10分。

近隣の情報
- 鞍馬寺の大天狗と牛若丸、そして尊天:ぱふぅ家のホームページ
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(この項おわり)