
ハールーン・アッラシード治下のバグダッドは、世界の中心と呼ぶにふさわしい大都市であった。交易路の発達により、世界中から人と富と知識が集まり、人口は150万に達していたという。アッラシードは、『千夜一夜物語』に登場するシンドバッドを使者に用いた。

しかし、人の流れが活発になると、地方の力も高まっていく。9世紀後半になると、いたるところで自立の動きがみられ、アッパース朝は大帝国を維持するのが困難になる。

しかし、人の流れが活発になると、地方の力も高まっていく。9世紀後半になると、いたるところで自立の動きがみられ、アッパース朝は大帝国を維持するのが困難になる。
この時代の世界
バグダッド付近の地図
参考書籍
(この項おわり)
797年(延暦16年)、803年、806年(延暦25年)と3度にわたって東ローマ帝国へ親征を行い、いずれも勝利を収め、アッバース朝の勢力は最盛期を迎えた。また、学芸を奨励し、イスラム文化の黄金時代の土台を築いた。