部分日食 2019年1月6日+観察・撮影上の注意

2019年1月6日 撮影
部分日食 2019年1月6日
2019年(平成31年)1月6日朝、全国各地で部分日食を見ることができた。

前回2016年(平成28年)3月9日は悪天候で見ることができず、2012年(平成24年)5月21日の金環日食以来、6年半ぶりとなる。
東京での欠け始めは8時43分、最大は10時6分(食分0.42)、欠け終わりは11時36分。
部分日食 2019年1月6日
かけ始めは雲が多く、心配であったが‥‥。
部分日食 2019年1月6日
9時半過ぎには雲が減ってきた。

黒点は写っていないようだ。
太陽黒点相対数からみる太陽活動は低調で、予想より2年早く極小期が来ている。地球温暖化とは裏腹に、太陽活動の低下による寒冷化が起きるのではないかという推測も出ている。
部分日食 2019年1月6日
欠け始めから最大食分までの様子を合成してみた。月が移動している様子が分かるだろう。

次に日本で部分日食が見られるのは2019年(令和元年)12月26日(木)だ。東京では14時28分に欠け始め、15時35分に食の最大(食分0.39)となり、欠け終わる前に日没を迎える。1年で2回も日食が見られる珍しい年だ。
撮影条件
EOS 6DEF70-300mm F4-5.6 IS II USM+ND400+ND8+ND8,F11,1/1600秒

日食観察・撮影上の注意

日食メガネ
日食メガネ
子どもの頃は、学習雑誌に煤を付けたガラスやセルロイドの下敷きで太陽を見るという注意書きがしてあったものだが、21世紀の今日、この方法は×ダメ×――アルミを張った写真の「日食メガネ」が勧められている。これだと赤外線も通さず、目に優しいという。
高濃度NDフィルター
デジカメで撮影する場合は、1万倍(光量を1万分の1に減少)以上の高濃度NDフィルターが必要だ。
皆既日食を撮影したことでダメになったレンタルカメラ機材の数々」(GIGAZINE)を読むと、素のままのデジカメを太陽に向けると、絞りやミラーが溶けるだけでなく、撮像素子が損傷してしまうことが分かる。レンズという拡大鏡を太陽に向けているわけだから、当たり前である。
NDフィルター内蔵のデジカメがあるが、太陽撮影には不足であるし、レンズの後ろ側に入るものでは、絞りの破損が起きてしまう。
ケンコーでは光量を10万倍のND100000フィルターを販売しているが、入手が難しく、今回は一般向けフィルターを3枚組で400×8×8=25,600倍にして使っている。
スマホでの撮影もデジカメ同様、フィルターが必須となる。前述のケンコーのND10000フィルターの角形が販売されているので、これを段ボール紙でスマホに固定するなどの工作をしておこう。
ただし、超望遠撮影やピント合わせが手動でできないため、直接太陽を撮影することは難しい。

日食予報

年月日 状況 地域 備考
2023年4月20日 午後 部分日食 九州南部・沖縄 沖縄で15%欠ける小さな部分日食。
2030年6月1日 午後 部分日食/金環日食 全国 北海道で金環日食。東京で80%欠ける。
2032年11月3日 午後 部分日食 鹿児島以南 最大食分0.51
2035年9月2日 午前 茨城県と富山を結ぶ一帯で皆既日食
(この項おわり)
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