
上州湯ノ湖
上州湯ノ湖(群馬県吾妻郡中之条町入山)は、強酸性の湯川を中和し、魚が棲めない「死の川」と呼ばれた吾妻川の水質を改善することを目的に、1965年(昭和40年)に完成した品木ダムのダム湖である。中和剤の影響で湖水はエメラルドグリーンに見える。
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品木ダム水質管理所 草津中和工場
草津温泉の中心地にある湯畑の湯は約pH2.0の強い酸性で、ここから流れ出る湯川に石灰を投入し、中和しているのが品木ダム水質管理所草津中和工場(群馬県吾妻郡草津町草津604−1)である。見学可能。

品木ダム水質管理所 草津中和工場
中和作業は止めることができないので、炭酸カルシウムからなる石灰石を、湯川の水に溶けやすいよう直径75マイクロメートルに粉砕したものを、毎日タンクローリーで運び、3基あるサイロに貯蔵する。

品木ダム水質管理所 草津中和工場
使用量は毎日のpH測定によって決定するが、1日の石灰石粉使用量は約55トン、年間使用量は約2万トンにのぼる。

サイロから落下した石灰石紛を用水管に引き込んだ河川水と混ぜた中和剤として、これを湯川の上に設置された投入口から自然に投下する。

中和剤が投入された湯川の水は白く濁って流れてゆき、品木ダムへ流入するまでの約3kmの間に中和反応はゆっくりと進み、ダムに入る頃にはpH5.5前後になる。

サイロから落下した石灰石紛を用水管に引き込んだ河川水と混ぜた中和剤として、これを湯川の上に設置された投入口から自然に投下する。

中和剤が投入された湯川の水は白く濁って流れてゆき、品木ダムへ流入するまでの約3kmの間に中和反応はゆっくりと進み、ダムに入る頃にはpH5.5前後になる。

品木ダム水質管理所 草津中和工場
品木ダムでは、中和反応によって沈殿・堆積する硫酸カルシウムや塩化カルシウムを定期的に浚渫している。
こうして吾妻川は魚などの生物が住める川になった。
こうして吾妻川は魚などの生物が住める川になった。
交通アクセス
【バス】
- 長野原草津口駅から草津温泉行バスで約25分
参考サイト
- 上州湯ノ湖:六合の里温泉郷組合
- 品木ダム:国交省
- 品木ダム水質管理所 草津中和工場
- 国土交通省 品木ダム水質管理所(環境体験アミューズメント)@mlit_shinakidam:Twitter
近隣の情報
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(この項おわり)