
『ユートピア』1518年版

トマス・モア
『ユートピア』は、モアがギリシア語から造語したもので、「どこにもない国」という意味である。

ユートピアでは、人は6時間しか働かず、余暇を教養を高めることに充てることができ、僧とか貴族は存在せず、誰もが満ち足りた生活のできるものという設定で、当時のイギリスの制度や社会を批判した。
また、イングランドの地主や長老がフランドルとの羊毛取引のために農場を囲い込んで羊を飼い、村落共同体を破壊し、農民たちを放逐するエンクロージャーについて、「羊が人間を食べている」と風刺した。

ユートピアでは、人は6時間しか働かず、余暇を教養を高めることに充てることができ、僧とか貴族は存在せず、誰もが満ち足りた生活のできるものという設定で、当時のイギリスの制度や社会を批判した。
また、イングランドの地主や長老がフランドルとの羊毛取引のために農場を囲い込んで羊を飼い、村落共同体を破壊し、農民たちを放逐するエンクロージャーについて、「羊が人間を食べている」と風刺した。

ヘンリー8世
この時代の世界
参考書籍
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ユートピア | ||
著者 | トマス・モア/平井 正穂 | ||
出版社 | 岩波書店 | ||
サイズ | 文庫 | ||
発売日 | 1957年10月07日頃 | ||
価格 | 935円(税込) | ||
ISBN | 9784003220214 | ||
はしがき 第一巻 国家の最善の状態についてのラファエル・ヒスロデイの物語 第二巻 第一章 国家の最善の状態についてのラファエル・ヒスロデイの話。ユートピアの叙述、ならびに同島のよき政治、よき法律制度についての詳細なる解明を含む 第二章 都市、特にアモーロート市について 第三章 役人について 第四章 知識、技術および職業について 第五章 彼らの生活と交際について 第六章 彼らの旅行、および巧みに説かれ、賢く論ぜられたことども 第七章 奴隷、病人、結婚その他 第八章 戦争について 第九章 ユートピアの諸宗教について トマス・モアよりピータ・ジャイルズへの手紙 解 説 註 | |||
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エラスムス=トマス・モア往復書簡 | ||
著者 | 沓掛 良彦/高田 康成 | ||
出版社 | 岩波書店 | ||
サイズ | 文庫 | ||
発売日 | 2015年06月16日頃 | ||
価格 | 1,188円(税込) | ||
ISBN | 9784003361238 | ||
序 凡例 エラスムス=トマス・モア往復書簡 訳注 解説 あとがき 関連略年表 索引 | |||
(この項おわり)
1509年に来訪したエラスムスが『愚神礼讃』を執筆したことや、アメリカ大陸を探検したアメリゴ・ヴェスプッチの著作に刺激を受け、『ユートピア』を執筆した。翌1517年、マルティン・ルターが95ヶ条の論題を発表するが、モアはカトリック教会による平和主義と社会正義を求めた。