大涌谷で黒たまごを食す

2019年3月18日 撮影
大涌谷
大涌谷 (おおわくだに) (神奈川県足柄下郡箱根町仙石原1251)は、箱根火山の中央火口丘・冠ヶ岳 (かんむりがたけ) の北側斜面に位置する崩壊地形で、いまから3100~2900年(令和882年)前の水蒸気爆発と火砕流でできたとされている。箱根火山の噴気地帯の中では最大規模のものである。

現在も、そこかしこから硫化水素を含む噴煙が立ち上っており、樹木は立ち枯れ、岩石は粘土化して赤茶けた山肌が見える。
早雲山と大涌谷の間には地上から約130メートルの谷を越える箇所があり、箱根ロープウェイの眼下には迫力ある谷底が広がって見える。
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大涌谷
沸き立つ湯釜、白煙を吹き上げる噴気孔など、火山のダイナミックな活動の様子を観察できる。噴煙地に近いほど酸性に強い植物が見られるのも大涌谷の特徴だ。
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大涌谷
江戸時代は「地獄谷」「大地獄」と呼ばれていたが、明治天皇・皇后両陛下の行幸に際し、1876年(明治9年)9月、大涌谷に改称された。

1983年(昭和58年)、富士箱根伊豆国立公園「大涌谷園地」として整備され、噴煙や硫黄を刊行することができるようになった。このとき、温泉卵が販売されるようになった。
2014年(平成26年)4月17日、箱根ジオミュージアムが開設された。
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大涌谷
天候が良ければ、ロープウェイの中から美しく雄大な富士山の姿を望むことができる。
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大涌谷
箱根山は40万年に活動を開始し、約25万年前、古箱根火山と呼ばれる標高2,700メートルの成層火山が形成された。約18万年前、中心部が陥没して大きなカルデラが誕生し、古期外輪山が誕生した。約13万年前から再び火山活動が活発になり、約5万2000年(平成12年)前に破局噴火を起こし、新期外輪山が誕生した。約5万年前、カルデラ内で再び火山活動が始まり、先神山が形成された。

2011年(平成23年)3月、東日本大震災に伴って地震が増加。2013年(平成25年)には群発地震が増加し、噴気地帯も変化した。
箱根ロープウェイでは常にガス濃度を計測し、状況によっては全線で運転を休止する場合がある。
大涌谷
2015年(平成27年)4月末から火山性地震が増加し、5月には箱根ロープウェイの全線運休と周辺への立ち入り規制強化を実施した。
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大涌谷くろたまご館 - 大涌谷
8月下旬に地震活動が沈静化し、翌2016年(平成28年)7月下旬、箱根ロープウェイが全区間で運行再開、大涌谷くろたまご館の営業も再開された。

大涌谷くろたまご館は2014年(平成26年)1月2日にオープンした。
大涌谷名物の黒い温泉卵をイートインで食べることができる。
また、オリジナルの菓子類など、お土産物も販売されている。

入口ではキティさんが出迎えてくれる。
黒たまご - 大涌谷
生卵を温泉池でゆでると、気孔の多い殻に温泉池の鉄分が付着し、これに硫化水素が反応して硫化鉄となり、黒い殻のゆで玉子が出来上がる。

殻は真っ黒だが、中身は普通のゆで卵である。ただ、普通にお湯で作ったゆで卵と比較し、うまみ成分が20%ほど高い
大涌谷くろたまご館では、その日に製造したものだけを、黒たまごとして販売している。
延命地蔵尊 - 大涌谷
近くには、延命・子育ての御利益があるとされる延命地蔵尊があり、平安時代に弘法大師・空海によって建立されたと伝えられている。
このお地蔵様にあやかり、黒たまごを食べると、寿命が7年延びると言われるようになった。

交通アクセス

【鉄道】
【バス】
  • 小田原駅から伊豆箱根バスで約50分
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出発地の最寄駅:

目的地:大涌谷
大涌谷 関連

参考サイト

近隣の情報

(この項おわり)
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