西暦1816年 - 化石による地層同定の法則/万華鏡の発明

ウィリアム・スミスは晩年になって評価を受ける

化石による地層同定の法則

ウィリアム・スミス
ウィリアム・スミス
イギリスの土木技師・地質学者のウィリアム・スミスは、堆積岩中に共通して含まれる化石(示準化石)を地層同定の手段とすることで、離れた地域間での地層の対比が可能であるとして、地層累重の法則とあわせることで、時代区分が可能であることを、彼自身が作成した地質図を使って証明した。これにより地質学が大いに発展した。
ウィリアム・スミスによる地質図
ウィリアム・スミスによる地質図
スミスは、1769年、農村の鍛冶屋の家庭に生まれた。学業は優秀だったが、家庭が貧しく大学への進学に叶わなかった。だが、1787年、測量士エドワード・ウェッブの助手として働き始め、短期間でその技術を習得した。

その後、炭鉱調査や農地改良などの仕事しながら、1799年には、世界最初の地質図を作成した。さらに1815年には、イギリス全域の地質図を完成させた。こうした仕事を通じ、スミスは、化石による地層同定の法則を編み出した。
しかし、ロンドン地質学協会は下層階級の出身であるスミスの入会を認めなかった。
スミスの生活は困窮し、長年かけて集めた化石コレクションを大英博物館に売り渡してしまう。さらに、ローンの返済ができなくなり、ロンドンの監獄に収監される羽目に陥った。解放されたスミスはロンドンを去り、ヨークシャーに移り住んだ。
1820年代後半になり、ようやくスミスが評価されるようになった。1831年、ロンドン地質学会は第1回ウォラストン・メダルをスミスに授与した。スミスは英国地質学の父として称えられた。

ロンドン地質学会は、1977年からウィリアム・スミス・メダルを設け、地質学に貢献した学者に授与している。
また、スミスが設計に関わった旧スカーブラ市立博物館は、2007年9月にウィリアム・スミス地質学博物館としてリニューアルした。

万華鏡の発明

ディヴィッド・ブルースター
ディヴィッド・ブルースター
スコットランドの科学者ディヴィッド・ブルースターは、偏光角(ブルースター角)の実験中に、万華鏡(カレイドスコープ)を発明し、翌1817年に特許を取得した。
1819年、早くも日本に輸入され、人気となった。

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