開戦

真珠湾攻撃で炎上中の米戦艦ウェストバージニア
日本の東南アジア侵出に対してアメリカ、イギリス、オランダなどの国々との緊張が高まる中、1941年(昭和16年)12月8日、日本軍はハワイ真珠湾を奇襲攻撃した。こうして太平洋戦争が始まる。
緒戦

緒戦における日本軍の活躍はめざましく、開戦前に想定していた占領範囲を超え、1942年(昭和17年)1月南太平洋ニューブリテン島のラバウルに及んだ。
逆転

サイパンに上陸するアメリカ兵
ところが、同年6月、ミッドウェー島の攻略をめざす日本海軍をアメリカ海軍が迎え撃つミッドウェー海戦が起きる。日本海軍はこの海戦で主力空母4隻とその艦載機を一挙に失い、太平洋における主導権を失う。
さらに8月、ソロモン諸島のガダルカナル島において、アメリカ軍の本格的な反抗作戦に遭遇し、補給路が伸びきっていた日本軍は撤退を余儀なくされる。
さらに8月、ソロモン諸島のガダルカナル島において、アメリカ軍の本格的な反抗作戦に遭遇し、補給路が伸びきっていた日本軍は撤退を余儀なくされる。
敗退

ミッドウェー海戦で大破する空母「飛龍」
1942年(昭和17年)4月からはアメリカ軍空母が東京や名古屋など主要都市を空襲し、1944年(昭和19年)に入ると日常的に空襲が行われるようになった。これに伴い、小学生は田舎へ避難(学童疎開)し、中学3年生以上の生徒・学生は軍需工場で働くことになる。
1944年(昭和19年)3月、イギリス軍の拠点があった英領インド東部のインパールを攻略しようとするインパール作戦が始まる。兵站が整わない中、曖昧なうちに強引に10万人の兵士を行軍させ、2万人以上を餓死や病死させてしまった。
終戦
ヤルタ会談
1945年(昭和20年)2月4日、ドイツを降伏させたイギリスのチャーチル首相、ソ連のスターリン、アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領はヤルタに集まり首脳会談を開いた。ここで日ソ中立条約を破棄してソ連が参戦するという密約が交わされた。

戦艦「大和」
4月1日、アメリカ軍は沖縄に上陸する。すでに本土と沖縄の制海権を失っていた日本軍は反抗する力を持っていなかった。
4月7日、鹿児島県坊ノ岬沖で、アメリカ軍の攻撃を受けた戦艦大和が沈没する。ちょうど同じ時、終戦を託された鈴木貫太郎内閣が誕生する。鈴木貫太郎は元海軍大将である。
4月7日、鹿児島県坊ノ岬沖で、アメリカ軍の攻撃を受けた戦艦大和が沈没する。ちょうど同じ時、終戦を託された鈴木貫太郎内閣が誕生する。鈴木貫太郎は元海軍大将である。
4月12日、アメリカのルーズベルト大統領が急死する。急遽、副大統領だったトルーマンが大統領に就任したが、原爆開発プロジェクトについては大統領就任後に知らされたという。
7月17日、チャーチル首相、スターリン、トルーマンはポツダムに集まり首脳会談を開いた。7月21日、原爆実験成功の知らせを受けたトルーマンは、ソ連を除く、アメリカ、イギリス、中国の3国によるポツダム宣言を作成、7月26日(日本時間7月27日)に日本に向けて発表した。しかし、天皇制の存続が明確になっていなかったことから、日本はこれを黙殺する。
7月17日、チャーチル首相、スターリン、トルーマンはポツダムに集まり首脳会談を開いた。7月21日、原爆実験成功の知らせを受けたトルーマンは、ソ連を除く、アメリカ、イギリス、中国の3国によるポツダム宣言を作成、7月26日(日本時間7月27日)に日本に向けて発表した。しかし、天皇制の存続が明確になっていなかったことから、日本はこれを黙殺する。

ポツダム宣言を受諾しない日本に対し、1945年(昭和20年)8月6日、アメリカは広島に原子爆弾を投下する。

8月14日、ついに日本はポツダム宣言を受諾することを決定し、翌15日正午に玉音放送が流れ太平洋戦争が終わりを告げる。しかし、ポツダム宣言に反し、ソ連は65万人とも200万人とも言われる日本人をシベリアに抑留し、強制労働を課した。

8月30日、連合軍最高司令官ダグラス・マッカーサーが来日し、9月2日、アメリカ戦艦ミズーリ上で降伏文書の調印が行われた。
日本国内では8月15日を終戦記念日としているが、国際社会では降伏文書が調印された9月2日をもって終戦と見なされている。

8月30日、連合軍最高司令官ダグラス・マッカーサーが来日し、9月2日、アメリカ戦艦ミズーリ上で降伏文書の調印が行われた。
日本国内では8月15日を終戦記念日としているが、国際社会では降伏文書が調印された9月2日をもって終戦と見なされている。
この時代の世界
参考書籍
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原爆投下とトルーマン | ||
著者 | J・サミュエル・ウォーカー/林 義勝 | ||
出版社 | 彩流社 | ||
サイズ | 単行本 | ||
発売日 | 2008年09月16日頃 | ||
価格 | 2,090円(税込) | ||
ISBN | 9784779113758 | ||
“創られた神話”を解体。未だ正解のない「原爆使用」の“真相”に迫る。 | |||
![]() |
日ソ戦争への道 ノモンハンから千島占領まで | ||
著者 | ボリス・N.スラヴィンスキ-/加藤幸広 | ||
出版社 | 共同通信社 | ||
サイズ | 単行本 | ||
発売日 | 1999年08月10日頃 | ||
価格 | 5,060円(税込) | ||
ISBN | 9784764104280 | ||
ソ連はなぜ対日参戦したのか。未公開のロシア外務省公文書館などの資料をもとに、日中戦争前夜から太平洋戦争終結にいたる複雑きわまりない日ソ関係を再構成、1937-45年の外交史を塗り替える画期的ドキュメント。戦争の時代を振り返り、21世紀の日口友好関係への道筋を探る。 | |||
(この項おわり)