関数電卓「FX-31」で天体の軌道計算を行う

1978年 購入
関数電卓「FX-31」
中学に進学し、高校生の先輩の影響で地学や物理学に興味を持った。そんな中、簡単に答えが得られない天体の軌道計算に没頭した。目的は、1986年(昭和61年)に回帰するハレー彗星の位置予報だ。
そこで、参考書として『天文計算入門―球面三角から軌道計算まで』(長谷川 一郎=著,恒星社厚生閣,1978年)とカシオの関数電卓「FX-31」を購入した。

搭載関数は29個と、軌道計算するには十分だった。しかし、表示桁数が8桁であることに加え、2の3上根を求めてすぐに2乗の操作をしても2に戻らないなど、計算精度が弱かった。
さらに、表示が蛍光管であるため消費電力が大きく、乾電池では1ヶ月分の予報を出すだけで電池が無くなってしまった。
それでも、計算途中をノートに記録しながら、のべ数十時間をかけて位置予報の計算をするのに没頭した。
学校の数学では、ようやく2次関数の解の公式を習ったばかりで、三角関数はもちろん、ニュートン法による数値計算を学ぶのは、はるか先のことである。
この関数電卓との出会いが、数学に興味をもつきっかけとなり、その後のプログラミング生活につながってゆく。

主要スペック

項目 仕様 コメント
表示桁数 8桁,蛍光管  
搭載関数 29  
電源 単三形乾電池×2個またはACアダプタ 電池では24時間しか動かない。
サイズ 83mm(W)×140(H)mm×15mm(D)  
重量 130グラム(電池を除く)  

参考サイト

これまでお世話になったコンピュータ

ぱふぅ家の歴代パソコン
(この項おわり)
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