西暦1930年 - 冥王星の発見

偶然の産物
冥王星
アメリカの天文学者クライド・トンボーは、ローウェル天文台で天体写真を用いて第9惑星を探すプロジェクトに取り組んでいた。
1930年(昭和5年)2月18日、トンボーは、23日と29日に撮影された写真乾板の間で動いていると思われる天体を見つけた。ローウェル天文台はさらに確証的な写真を得るよう努力したあと、発見の報を1930年(昭和5年)3月13日にハーバード大学天文台へ電報で送った。
アメリカの天文学者パーシヴァル・ローウェルは、火星の運河を観測するため、1894年(明治27年)に私財を投じてローウェル天文台を建設した。
ローウェルはまた、海王星の軌道の揺らぎに影響を与えているとする9番惑星の存在を予言し、1905年(明治38年)から9番惑星探索のプロジェクトを開始した。実際の冥王星は海王星の軌道に影響するほどの引力はなく、トンボーが発見したのは単なる偶然だったと考えられている。

1978年(昭和53年)6月、アメリカの天文学者ジェームズ・クリスティーが衛星カロンを発見する。
2006年(平成18年)6月の国際天文学連合 (IAU) 総会で惑星の定義が明確になり、直径は2,320kmの冥王星は準惑星(dwarf planet)に降格された。

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参考書籍

表紙 かくして冥王星は降格された
著者 ニール・ド・グラス・タイソン/吉田三知世
出版社 早川書房
サイズ 単行本
発売日 2009年08月25日
価格 2,160円(税込)
rakuten
ISBN 9784152090645
科学的な判断か、文化をふまえた「民主主義的な」判断か。冥王星をめぐる問題は、人類が累積してきた太陽系に関する諸知識が交錯する最前線であり、科学とは何かを本質的に再考する絶好の機会でもある。冥王星の助命を嘆願する子供たちの手紙から、正式な裁定の根拠にいたるまで、とりどりの図版と資料を収録し、冥王星を、そしてすべての科学を愛する人に贈る「冥王星事件簿」。
 
(この項おわり)
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