西暦1815年 - タンボラ火山の大噴火

1817年まで世界規模で寒冷化
現在のタンボラ火山
現在のタンボラ火山
インドネシア・スンバワ島(オランダ領東インド)のタンボラ火山は、1812年から噴火活動をはじめ、1815年4月から7月にかけて大噴火を起こした。爆発音は1,500km以上離れた場所でも聞こえ、噴煙は成層圏に達し、人類史上最大規模の噴火となった。
噴火に伴って発生した火砕流は25km離れた集落を壊滅させ、海に流入して大津波を発生させた。噴火によって、直径6km、深さ1,100mの巨大カルデラが形成され、山体の約30km3が失われ、標高が4,000mから2,850mにまで低くなった。
こうして、噴火直後に1万人にのぼる死者を出した。
夏のない年
夏のない年
成層圏に達した噴煙や火山灰は太陽光を遮り、世界的な異常気象を引き起こした。不運なことに、1790年から1830年まで太陽活動が低くなるダルトン極小期に重なり、世界の平均気温は約1.7℃も低下した。北半球を中心に長雨が続き、各地で農作物の収量が激減した。
この年の6月18日、豪雨で地面がぬかるみ、騎兵や砲兵の運用が思うようにできなかったナポレオンは、ワーテルローの戦いで大敗北を喫する。
映画『メアリーの総て』
映画『メアリーの総て』
長雨のせいで外出ができなかったメアリー・シェリーたちはバイロン卿の別荘に招かれ、そこから『フランケンシュタイン』や『吸血鬼』が生まれた。
異常気象は1816年も続き、夏のない年と呼ばれた。北欧、北米で農作物が壊滅的な被害を受けた。ムガル帝国(インド)でも雨が続き、コレラが蔓延した。
ターナー『チチェスター運河』
ターナー『チチェスター運河』
世界各地で異常な夕焼けが観察され、イギリス人画家のターナーは、その様子を『チチェスター運河』として描いた。
滅的な被害を受けた。ムガル帝国(インド)でも雨が続き、コレラが蔓延した。
日本では幸いなことに、浅間山噴火により起きた天明の飢饉への対策と、寛政の改革が有効に機能しており、散発的な一揆や打ち壊しはあったものの、江戸四大飢饉に匹敵するような大規模な飢饉にはならなかった。しかし、1817年の降雪率は江戸時代で最多となった。

この時代の世界

1725 1775 1825 1875 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1815 タンボラ火山の大噴火 1818 j1818-we.xml 「フランケンシュタイン」の出版 1797 1851 メアリー・シェリー 1788 1824 ジョージ・ゴードン・バイロン 1785 1851 カール・ドライス 1804 ナポレオンが皇帝になる 1769 1821 ナポレオン・ボナパルト 1763 1814 ジョゼフィーヌ 1814 ウィーン会議 1773 1859 メッテルニヒ 1755 1824 ルイ18世 1757 1836 シャルル10世 1773 1850 ルイ・フィリップ 1812 1814 米英戦争 1738 1820 ジョージ3世 1759 1806 ウィリアム・ピット 1759 1805 フリードリヒ・シラー 1749 1832 ゲーテ 1800 ボルタが電池を発明 1745 1827 ボルタ 1796 種痘の実施 1749 1823 ジェンナー 1762 1814 フィヒテ 1799 ロゼッタ・ストーンの発見 1790 1832 シャンポリオン 1824 ベートーベン交響曲第9番「合唱つき」の初演 1770 1827 ベートーベン 1770 1831 ヘーゲル 1766 1834 トマス・マルサス 1825 世界初の鉄道路線 1781 1848 ジョージ・スチーブンソン 1817 自転車の発明 1735 1826 ジョン・アダムズ 1743 1828 トーマス・ジェファーソン 1830 七月革命 1839 ダゲレオタイプ 1787 1851 ルイ・ジャック・マンデ・ダゲール 1815 神聖同盟 1848 1849 フランクフルト国民議会 1812 『グリム童話』出版 1786 1859 ヴィルヘルム・グリム 1785 1863 ヤーコプ・グリム 1824 カルノーサイクル 1796 1832 カルノー 1777 1855 カール・フリードリヒ・ガウス 1816 万華鏡の発明 1812 1814 米英戦争 1735 1826 ジョン・アダムズ 1743 1828 トーマス・ジェファーソン 1758 1819 カメハメハ1世 1795 ハワイ王国の建国 1797 1824 カメハメハ2世 1777 1825 アレクサンドル1世 1796 1855 ニコライ1世 1815 神聖同盟 1815 神聖同盟 1848 1849 フランクフルト国民議会 1769 1849 ムハンマド・アリー 1810 1821 メキシコ独立戦争 1753 1811 ミゲル・イダルゴ 1783 1824 イトゥルビデ 1782 1850 道光帝 1785 1850 林則徐 1840 1842 アヘン戦争 1794 1858 ペリー 1821 『大日本沿海輿地全図』完成 1745 1818 伊能忠敬 1782 1787 天明の大飢饉 1787 寛政の改革 1758 1829 松平定信 1793 1837 大塩平八郎 1787 1856 二宮尊徳 1793 1853 徳川家慶 1794 1851 水野忠邦 1793 1855 遠山金四郎 1833 1837 天保の大飢饉 1771 1840 光格天皇 1800 1846 仁孝天皇 1792 大黒屋光太夫がロシア女帝に謁見 1751 1823 大黒屋光太夫 1832 鼠小僧の処刑 1797 1832 鼠小僧次郎吉 1809 間宮海峡の発見 1775 1844 間宮林蔵 1828 シーボルト事件 1755 1829 鶴屋南北 1794 1795 東洲斎写楽の活動 1823 1829 「富嶽三十六景」 1760 1849 葛飾北斎 1802 1822 『東海道中膝栗毛』の出版 1765 1831 十返舎一九 1773 1841 徳川家斉 1814 1842 『南総里見八犬伝』刊行開始 1767 1848 曲亭馬琴 1776 1843 平田篤胤 1783 1842 柳亭種彦 1793 1841 渡辺崋山 1825 「四谷怪談」の初演 Tooltip
(この項おわり)
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