1937年5月3日にドイツ・フランクフルトを出発した飛行船 LZ129 ヒンデンブルク号は、大西洋を横断し、6日19時、アメリカ・ニューヨーク近郊のレイクハースト空軍基地に着陸しようとしていた。ところが、尾翼付近から突如爆発が起こり、炎上しながら墜落した。この事故により、乗員・乗客97人中35人と地上の作業員1名が死亡した。
ヒンデンブルク号は、1936年に初飛行した、ドイツ・ツェッペリン運航会社の旅客輸送用巨大硬式飛行船である。全長245メートル、直径41メートルと、今まで建造されたあらゆる飛行機械の中で最も巨大なものである。
硬式飛行船は、浮揚用水素ガス袋と船体構造とを分離し、船体の外形を保持することができた。その結果、飛行機よりは遅いものの、特急列車と同じくらいの速度で飛ぶことができた。

ヒンデンブルクには容量20万立方メートルの水素ガスが積まれており、当初、このガスに引火して爆発、炎上したとされていた。ツェッペリン社は原因を公表しなかったが、水素ガスは危険とされ、その後、飛行船に利用されることはなくなった。
その後の検証により、事故の直接の原因は、船体外皮の酸化鉄・アルミニウム混合塗料(テルミットと同じ成分)と考えられるようになった。飛行中に蓄積された静電気が、着陸用ロープが下ろされた瞬間に十分放電されず、尾翼の付け根付近で放電が起こったことから、外皮が発火・炎上したというものである。
硬式飛行船は、浮揚用水素ガス袋と船体構造とを分離し、船体の外形を保持することができた。その結果、飛行機よりは遅いものの、特急列車と同じくらいの速度で飛ぶことができた。

ヒンデンブルクには容量20万立方メートルの水素ガスが積まれており、当初、このガスに引火して爆発、炎上したとされていた。ツェッペリン社は原因を公表しなかったが、水素ガスは危険とされ、その後、飛行船に利用されることはなくなった。
その後の検証により、事故の直接の原因は、船体外皮の酸化鉄・アルミニウム混合塗料(テルミットと同じ成分)と考えられるようになった。飛行中に蓄積された静電気が、着陸用ロープが下ろされた瞬間に十分放電されず、尾翼の付け根付近で放電が起こったことから、外皮が発火・炎上したというものである。
この時代の世界
(この項おわり)