小樽市総合博物館で北海道の鉄道について学ぶ

2013年8月14日 撮影
小樽市総合博物館
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小樽市総合博物館
小樽市総合博物館本館(北海道小樽市手宮1丁目3番6号)は、2007年(平成19年)7月14日、小樽市博物館と小樽市青少年科学技術館(2006年12月閉館)の機能を統合し、手宮駅にあった小樽交通記念館(2006年3月閉館)の施設を活用する形で発足した。小樽市色内2丁目の旧・小樽市博物館は運河館と改称された。
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ジョセフ・クロフォード - 小樽市総合博物館
正面入口にあるのは、北海道開拓鉄道の父ジョセフ・ユーリー・クロフォードの銅像である。

1867年(慶応3年)、幌内川上流で炭層が発見された。これを運搬する鉄道を建設するために、1879年(明治12年)、アメリカ大陸鉄道の完成を経験している鉄道技師クロフォードが招聘された。
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小樽市総合博物館
小樽市総合博物館の入口は、昔の鉄道の駅を模している。入場券は硬券だ。
入口を入るとすぐに、7100形蒸気機関車「しずか号」(イ形6号)が目に入る。
7100形蒸気機関車「しずか号」 - 小樽市総合博物館
1884年(明治17年)にアメリカのポーター社で製造され、1885年(明治18年)5月に手宮に陸揚げされた。
前端には牛よけ(カウ・キャッチャー)が、煙突には大型のダイヤモンドスタックが取り付けられ、大型の油灯式前照灯など、西部劇に出てくる蒸気機関車そのものである。
合計8両が輸入され、そのうち1号から6号までは、義経・弁慶・比羅夫・光圀・信広・しずかと命名された。

1917年(大正6年)に日本製鋼所室蘭製作所に譲渡され、1952年(昭和27年)まで同工場内で活躍していた。
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7100形蒸気機関車「しずか号」 - 小樽市総合博物館
弁慶(辨慶)号は、秋葉原にあった交通博物館に展示されていた。
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7100形蒸気機関車「しずか号」 - 小樽市総合博物館
クロフォードは測量をはじめ、幌内から札幌を通り小樽までのルートを立案する。6月、幌内鉄道の工事が始まった。当初はコレラが流行したり台風の被害を受けたが、クロフォードたちは一致団結し、1日に1.6kmのスピードで鉄道を敷設していった。その早さは英字新聞でも話題になったほどだった。
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7100形蒸気機関車「しずか号」 - 小樽市総合博物館
1880年(明治13年)11月、手宮~銭箱間の35キロが完成し、盛大に汽車運転式が行われた。その後、札幌~幌内間も開通し、1881年(明治14年)11月に幌内炭鉱からの初荷が小樽港へ運ばれた。90キロを5時間で運搬した。
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7100形蒸気機関車「しずか号」 - 小樽市総合博物館
この年、クロフォードはアメリカに帰国した。
滞在期間は2年間だったが、北海道の鉄道はクロフォードによって築かれたといって過言ではない。
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レール - 小樽市総合博物館
当時のレールは15kg(30ポンド/ヤード)の錬鉄製で、枕木の本数が少なく道床も薄かった。手宮にはレール製造工場も設けられた。
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蒸気機関車のプレート - 小樽市総合博物館
本館2階の展示室には、北海道で活躍した蒸気機関車のプレートが展示されている。
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蒸気機関車のプレート - 小樽市総合博物館
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客車のプレート - 小樽市総合博物館
こちらは客車のプレートだ。
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硬券 - 小樽市総合博物館
硬券なども展示されている。
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制服など - 小樽市総合博物館
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鉄道建設の様子 - 小樽市総合博物館
鉄道建設の様子をジオラマで学ぶことができる。
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蒸気機関車資料館 - 小樽市総合博物館
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蒸気機関車資料館 - 小樽市総合博物館
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北海道鉄道開通起点 - 小樽市総合博物館
小樽市総合博物館は、北海道の鉄道発祥の地である旧手宮線・手宮駅の構内敷地5.8haを利用している。
敷地内には北海道鉄道開通起点の石碑が建っている。
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旧手宮鉄道施設 - 小樽市総合博物館
旧手宮駅の機関車庫は1885年(明治18年)の竣工で、国内最古の車庫として国の重要文化財に指定されている。
2007年(平成19年)から2010年にかけて解体補強工事が行われ、現在は内部公開されている。
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小樽市総合博物館 関連

交通アクセス

【バス】
  • 小樽駅前のバスターミナル3番のりばから、高島3丁目経由小樽水族館行き(系統番号10番)に乗車。「総合博物館」で下車。所要時間約10分。経由地が違うと「総合博物館」を通らないので注意が必要だ。

近隣の情報

参考サイト

(この項おわり)
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