西暦1587年 - バテレン追放令

南蛮貿易のはじまり

以後はならん (1587) とバテレン追放

南蛮貿易
天正15年6月19日(1587年7月24日)、豊臣秀吉バテレン追放令を出して、キリスト教を禁じた。

その一方、キリスト教を布教しない外国人による南蛮貿易は認める政策をとった。

ちなみに、バテレンとはポルトガル語の padre(パードレ;神父)から来ている。
当初、秀吉は織田信長の政策を継承し、キリスト教布教を容認していた。
しかし、キリシタン女性が秀吉の召し上げを拒否したことや、イエズス会がスペイン艦隊の威力を誇示したことが重なり、突然、ポルトガルやイエズス会に対して宣教師の退去を命じた。

2年後、イエズス会日本支部の準管区長のコエリョは、スペイン王・フェリペ2世に援軍を求める使節を送った。
しかし、マカオのイエズス会のヴァリニャーノは戦争によって問題解決することを嫌い、この使節の派遣を中止した。その代わりに、日本に対する生糸の輸出停止という経済制裁を行う。
これには秀吉も従わざるを得ず、バテレン追放令は次第に骨抜きにされていく。
高山右近
キリシタン大名の代表として信長や秀吉の信任を得ていた高山右近 (たかやまうこん) にも、信仰を捨てることが求められた。だが、右近は信仰を守ることと引き換えに領地と財産をすべて捨てることを選んだ。
右近は、親しかった小西行長 (こにしゆきなが) 前田利家 (まえだとしいえ) に匿われ、しばらくは国内で隠遁生活を送っていた。
政権が徳川家慶の手に渡り、慶長19年(1614年)にキリシタン国外追放令が出ると、右近は長崎からマニラへ向かった。そして慶長20年1月8日(1615年2月4日)、マニラで死去した。

高山右近は、豊臣秀吉に仕えていた茶人の千利休 (せんのりきゅう) の一番弟子であった。
茶の湯で回し飲みをする所作は、キリスト教におけるブドウ酒の回し飲みに着想を得ているといわれる。

この時代の世界

1475 1525 1575 1625 1675 1587 バテレン追放令 1536 1598 豊臣秀吉 1588 刀狩り令 1588 聚楽第で大茶会が催される 1590 秀吉による天下統一 1591 秀吉による身分制度 1585 豊臣秀吉が関白に任官 1584 小牧・長久手の戦い 1542 1616 徳川家康 1558 1630 織田信雄 1583 賤ヶ岳の戦い 1534 1582 織田信長 1522 1583 柴田勝家 1537 1597 足利義昭 1582 1590 天正遣欧少年使節 1569 1629 原マルティノ 1568 1633 中浦ジュリアン 1582 本能寺の変 1528 1582 明智光秀 1576 安土城の築城開始 1567 1615 淀君 1592 文禄の役 1597 慶長の役 1600 関ヶ原の戦い 1560 桶狭間の戦い 1570 姉川の戦い 1571 比叡山焼き討ち 1573 三方ヶ原の戦い 1575 長篠の戦い 1539 1599 前田利家 1560 1600 石田三成 1546 1604 黒田如水 1573 室町幕府が滅ぶ 1517 1593 正親町天皇 1591 千利休、切腹 1522 1591 千利休 1536 1643 天海 1571 1617 後陽成天皇 1547 1611 真田昌幸 1567 1615 真田幸村 1563 1600 細川ガラシャ 1559 1626 ヌルハチ 1600 イギリス東インド会社設立 1602 オランダ東インド会社設立 1598 シビル・ハン国の滅亡 1592 1666 シャー・ジャハーン 1571 1629 アッバース1世 1527 1598 フェリペ2世 1502 1585 グレゴリウス13世 1600 イギリス東インド会社設立 1602 オランダ東インド会社設立 1588 アルマダ戦争 1533 1603 エリザベス1世 1543 1596 フランシス・ドレーク 1566 1625 ジェームズ1世 1562 1598 ユグノー戦争 1553 1610 アンリ4世 1571 レパントの海戦 1546 1601 ティコ・ブラーエ 1572 ティコの新星 1619 ケプラーの法則 1571 1630 ケプラー 1564 1642 ガリレオ・ガリレイ 1541 1614 エル・グレコ 1582 グレゴリオ暦の導入 1547 1616 セルバンテス 1568 1609 ネーデルラント独立戦争 1600 「ハムレット」の完成 1564 1616 シェークスピア 1561 1626 フランシス・ベーコン 1611 欽定訳聖書 Tooltip

参考サイト

参考書籍

表紙 バテレン追放令 16世紀の日欧対決
著者 安野真幸
出版社 日本エディタ-スク-ル出版部
サイズ 単行本
発売日 1989年02月01日頃
価格 2,750円(税込)
ISBN 9784888881463
南蛮貿易にわく長崎、聖堂でおきた殺傷事件とその顛末。中世都市長崎で何が起きたのか。果してイエズス会はこの事件にどう対処したのか、そして天正15年6月、秀吉が発したバテレン追放令とは何か。「日本は神国たる処…」に始まるこの文書の緻密な分析から歴史の断面が浮び上がる。
 
表紙 武将高山右近の信仰と茶の湯
著者 高橋敏夫(牧師)
出版社 いのちのことば社
サイズ 単行本
発売日 2007年11月
価格 1,210円(税込)
ISBN 9784264025948
戦国時代、地位も名誉もなげうって信仰を貫いたキリシタン大名高山右近。千利休の高弟でもあった茶人・右近の生い立ちから国外追放までをユニークな視点で追う。
 
表紙 高山右近
著者 加賀乙彦
出版社 講談社
サイズ 文庫
発売日 2003年01月
価格 691円(税込)
ISBN 9784062736381
 
(この項おわり)
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