西暦1643年 - 真空の発見

トリチェリの真空
トリチェリの真空
イタリアの物理学者エヴァンジェリスタ・トリチェリは、1641年(寛永18年)にローマに出るとガリレオ・ガリレイの弟子となり、ガリレイが死ぬまでともに研究を行った。

井戸から水を吸い上げる際、10メートルより深い所からは吸い上げることができないということが古くから知られていた。1643年(寛永20年)、トリチェリはこれを説明するために、水銀柱を使った実験を行った。
一方の端が閉じた細長いガラス管に水銀を満たし、水銀を満たした皿に開いた方の端を立てると、ガラス管を満たす水銀柱は76センチの高さで止まってしまう。そして、水銀の表面とガラスの閉じた端の間は「真空」になる。
水と水銀の密度の比は約1:14であることから、水の場合は76センチの14倍、すなわち約10メートルになることが説明された。

トリチェリは、この現象は大気圧によって液体が押されるものだという結論に達し、水銀気圧計の発明者ともされる。
圧力の単位であるTorr(トル)は、トリチェリの名にちなんでいる。

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(この項おわり)
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