西暦1859年 - リーマン予想

2024年現在、証明はなされていない

リーマン予想

ベルンハルト・リーマン
ベルンハルト・リーマン
1859年、ドイツの数学者でゲッティンゲン大学の教授だったベルンハルト・リーマンは、ゼータ関数の自明でない零点は、すべて直線上にあるだろうというリーマン予想を発表する。

ゼータ関数は、実部が1より大きい複素数 \( z \) に対して、\( \displaystyle \zeta (s) = \sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n^{s}} \) という式で表され、\( \zeta (s) = 0 \) となる複素数 \( z \) をセータ関数の零点という。
リーマンは、1859年の論文『与えられた数より小さい素数の個数について』において、自明でないゼータ関数の零点は、複素数平面上の直線 \( \frac{1}{2} + it \)(\( t\) は実数)に並ぶという予想を述べた。これがリーマン予想である。
ゼータ関数にオイラー積を適用すると、
\[ \frac{2^x}{2^x-1} \times \frac{3^x}{3^x-1} \times \frac{4^x}{4^x-1} \times \frac{7^x}{7^x-1} \times \frac{11^x}{11^x-1} \times ... \] となり、この零点も直線上に並ぶ。
こうして、一見すると数直線上にデタラメに並んでいる素数の出現間隔に、何か一定の法則があると考えられるようになった。

2000年に、クレイ数学研究所がリーマン予想の証明に100万ドルの賞金を賭けたが、2023年12月時点で証明はなされていない。現時点で分かっていることは
  1. 虚部が \( 0 \) より大きく \(3 \times 10^12 \) より小さい零点は、実部が \( \frac{1}{2} \) であることが知られている。
  2. 実部が \( \frac{1}{2} \) である零点は無限個存在することが証明されている。
  3. 非自明な零点の実部は \( 0 \) より大きく \( 1 \) より小さいことが証明されている。
RSA暗号は、巨大整数の素因数分解に時間がかかることから解読が難しい暗号となっている。今後、リーマン予想が証明されたとしても、素因数分解に要する時間は変わらないことから、暗号の強度は変化しない。

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(この項おわり)
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