西暦1851年 - ロンドン万博/フーコーの振り子

イギリス産業革命の成功

ロンドン万博

水晶宮 - ロンドン万博
水晶宮
世界に先駆けて産業革命を達成したイギリスは、ヴィクトリア女王の夫であるアルバート公が主催し、1851年5月から約半年間、世界初の国際博覧会を開催する。
会場となった建物は水晶宮(クリスタル・パレス)と呼ばれ、博覧会は大きな収益を生み、大成功のうちに終わった。

ちなみに、ヨットレースのアメリカスカップはロンドン万国博覧会と同時に行われたレースが始まりの、世界で最も古いスポーツトロフィーである。その名は優勝したアメリカ号に由来する。
アリスモメーター
アリスモメーター
フランス陸軍行政官だったシャルル・グザビエ・トマ・ド・コルマは、ライプニッツが発明した機械式計算機「Step Reckoner」をベースに、手でクランクを回して計算を行う「アリスモメーター」を考案し、1820年に特許を取得した。
しかし、工作精度が計算精度を左右する問題が付きまとい、30年かけてようやくロンドン万博に出品し、この年から量産を開始する。商業的に成功した最初の機械式計算機となった。

フーコーの振り子

パンテオンで行われたフーコーの振り子実験
1851年2月3日、フランスの物理学者レオン・フーコーは、パリ天文台のカッシーニ・ホールに長さ11メートルの振り子をぶら下げ、「地球が自転することを」証明する公開実験を行った。これが「フーコーの振り子」である。
地球の公転運動(地動説)は、1838年、ベッセルによる年周視差の発見で証明されたが、自転運動を確認したのは、フーコーが初めてだった。

フーコーは、地球の自転運動を証明するため、思考実験を行った。
北極点で振り子をぶら下げたとする。慣性の法則があるから、振り子の振れる方向は、空間に対して一定のはずだ。もし地球が自転しているなら、その振れの方向は地面に対しては24時間で1周するはずである。
赤道では、この現象は起きないが、中緯度地方であれば、同じように振り子の振れる方向が時間とともに変化していくはずである。
1851年、フーコーはパリの自宅の地下室に、長さ2メートルの振り子をぶら下げて実験を行った。実験の成功を確認し、すぐさま、パリ天文台で公開実験を行ったのだ。

参考書籍

表紙 フーコーの振り子
著者 アミーア・D.アクゼル/水谷淳
出版社 早川書房
サイズ 単行本
発売日 2005年10月31日頃
価格 1,980円(税込)
ISBN 9784152086808
さらに詳しく知りたい方には本書をお勧めする。
レオン・フーコーと、彼を取り立てたフランスの大学者フランソワ・アラゴー、そしてルイ・ナポレオンの関わりを中心に描いたドキュメンタリー。19世紀末、パリで花開いた科学技術の歴史を知ることができる。

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(この項おわり)
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