西暦1875年 - 神智学協会の設立

詐欺なのか思想なのか
神智学協会
神智学協会
1875年、ブラヴァツキーヘンリー・オルコットらが、米ニューヨークで神智学 (しんちがく) 協会を設立した。
19世紀後半、科学の発展に伴い、欧米ではキリスト教会を批判する動きとしてのスピリチュアリズムが起きた。植民地政策により、仏教やヒンドゥー教など東洋の宗教・思想が流入したことも影響している。
ブラヴァツキーとオルコット
ブラヴァツキーとオルコット
1873年、ブラヴァツキーはパリからニューヨークへ渡り、次第にオカルティストとの交流を深めていく。
1875年9月、ブラヴァツキーの自宅で「エジプト人の用いた比率の失われた基準」と題した講演が行われ、数秘術や四大霊の実験を目的として、神智学協会が設立された。
神智学とは、神の叡智を通して神を認識し、神に近づくことを目指す思想で、既成の神学や神秘主義とは一線を画した。
神智学協会には多くの著名人が参画した。南北戦争で北軍の将軍だったアブナー・ダブルディ、発明王トーマス・エジソン、教育者のルドルフ・シュタイナーなどである。20世紀初頭にかけて、社会にその影響力を及ぼした。

1885年、心霊研究協会から派遣されたホジソンがブラヴァツキーの詐欺を暴き出す報告書を公開し、協会は一時的に混乱するが、その後も活動は続く。
だが、1891年にブラヴァツキーが、1907年にオルコットが他界すると、次第に求心力が失われていった。
1913年、シュタイナーが協会を離脱し、人智学協会(アントロポゾフィー協会)を設立すると、次々に離反者が出た。こうして神智学協会の活動は、1930年代には下火になっていった。

この時代の世界

1775 1825 1875 1925 1975 1875 神智学協会の設立 1831 1891 ブラヴァツキー 1832 1907 ヘンリー・オルコット 1861 1925 ルドルフ・シュタイナー 1856 1939 ジークムント・フロイト 1894 コヒーラー検波器の発明 1851 1940 オリバー・ロッジ 1895 無線通信の実験 1874 1937 マルコーニ 1831 1900 エドワード・ヒューズ 1876 電話の発明 1847 1922 グラハム・ベル 1847 1931 エジソン 1851 1929 ベルリナー 1860 「ロウソクの科学」講演 1875 1945 ゼボッテンドルフ男爵 1844 1900 ニーチェ 1887 シャーロック・ホームズ登場 1888 切り裂きジャック 1859 1930 アーサー・コナン・ドイル 1896 近代オリンピックはじまる 1863 1937 クーベルタン男爵 1895 X線の発見 1845 1923 レントゲン 1895 ローウェル『火星』出版 1897 H.G.ウェルズ『宇宙戦争』出版 1872 「80日間世界一周」の出版 1828 1905 ジュール・ヴェルヌ 1898 ラジウムの発見 1885 狂犬病ワクチンの開発 1889 パリ万国博覧会 1819 1901 ヴィクトリア女王 1809 1898 グラッドストン 1820 1910 ナイチンゲール 1831 1888 フリードリヒ3世 1815 1898 ビスマルク 1870 1871 普仏戦争 1871 ドイツ帝国の成立 1867 1934 マリー・キュリー 1830 1916 フランツ・ヨーゼフ1世 1863 1914 フランツ・フェルディナント 1898 米西戦争 1903 人類初の動力飛行に成功 1867 1912 ウィルバー・ライト 1871 1948 オービル・ライト 1878 1930 カーチス 1866 1936 アン・サリヴァン 1855 1916 ローウェル 1839 1937 ジョン・ロックフェラー 1869 日本初の電信線架設工事始まる 1890 日本初の電話 1868 1869 戊辰戦争 1894 1895 日清戦争 1900 北清事変 1901 八幡製鉄所が操業開始 1904 1905 日露戦争 1891 大津事件 1855 1891 津田三蔵 1890 第1回総選挙 1885 内閣誕生 1841 1909 伊藤博文 1889 大日本帝国憲法の公布 1890 エルトゥールル号遭難事件 1886 ノルマントン号事件 1890 教育勅語の発布 1844 1897 陸奥宗光 1884 秩父事件 1881 1884 自由党 1882 1896 立憲改進党 1883 鹿鳴館がオープン 1835 1915 井上馨 1873 三菱商会の誕生 1834 1885 岩崎弥太郎 1872 鉄道開通 1834 1901 福沢諭吉 1836 1908 榎本武揚 1901 田中正造が天皇に直訴 1841 1913 田中正造 1847 1913 桂太郎 1872 1896 樋口一葉 1867 1902 正岡子規 1867 1916 夏目漱石 1871 1911 幸徳秋水 1886 1912 石川啄木 1898 雑誌「ホトトギス」誕生 1900 雑誌「明星」創刊 1873 1935 与謝野鉄幹 1867 1930 豊田佐吉 1878 1933 吉野作造 1906 満鉄の開業 1867 1947 幸田露伴 1837 1913 徳川慶喜 1852 1912 明治天皇 1849 1914 昭憲皇太后 1909 伊藤博文の暗殺 1882 上野動物園の開園 1882 講道館の創設 1838 1911 トーマス・グラバー 1877 西南戦争 1868 1918 ニコライ2世 1872 1916 ラスプーチン 1905 血の日曜日事件 1877 1878 露土戦争 1828 1910 トルストイ 1869 周期表の提案 1834 1907 ドミトリ・メンデレーエフ 1909 伊藤博文の暗殺 1835 1908 西太后 1859 1916 袁世凱 1871 1908 光緒帝 1866 1925 孫文 1900 1901 義和団の乱 1911 辛亥革命 1853 1910 ラーマ5世 1877 1878 露土戦争 1881 1938 ムスタファ・ケマル 1869 スエズ運河開通 1857 1859 セポイの乱 1898 米西戦争 1905 第一次モロッコ事件 Tooltip

参考書籍

表紙 レイモンド―「死後の生存」はあるか
著者 オリヴァー・ジョーゼフ・ロッジ/野尻抱影
出版社 人間と歴史社
サイズ 単行本
発売日 1991年11月01日
価格 3,417円(税込)
rakuten
ISBN 9784890070725
 

参考サイト

(この項おわり)
header