
1838年、フリードリヒ・ヴィルヘルム・ベッセルは、自らが台長を務めるドイツのケーニヒスベルク天文台で1821年から1833年にかけて観測された9等星までの約5万個の恒星の位置を特定し、それらを解析することで、はくちょう座61番星の年周視差をはじき出した。地動説の動かぬ証拠が、世界で初めて検証されたのである。

年周視差とは、地球が太陽のまわりを公転することで、近くの恒星の位置が見かけ上、変化して見えるものである。
年周視差は、地球の公転直径である2天文単位(約3億km)を基線として、三角測量によって観測される。年周視差が1秒角の星までの距離を1パーセク(=3.26光年)と呼び、p(秒角)の星までの距離を「1/pパーセク」と定義する。
はくちょう座61番星までの距離は、地球から3.5パーセク(11.4光年)である。

ベッセルの正確な観測は、シリウスの固有運動にふらつきがあることも検出した。1841年、ベッセルはシリウスに見えない伴星があることを発表し、1862年1月にアメリカのグラハム・クラークによってシリウスBが発見される。

ベッセルは大学教育を受けなかったにも関わらず、当時の天文学・数学界に大きな足跡を残した。ベッセル楕円体、ベッセル関数、ベッセル補間公式、ベッセル点、ベッセル年初、ベッセルフィルタなど、いまも使われている理論ばかりだ。
年周視差は、地球の公転直径である2天文単位(約3億km)を基線として、三角測量によって観測される。年周視差が1秒角の星までの距離を1パーセク(=3.26光年)と呼び、p(秒角)の星までの距離を「1/pパーセク」と定義する。
はくちょう座61番星までの距離は、地球から3.5パーセク(11.4光年)である。

ベッセルの正確な観測は、シリウスの固有運動にふらつきがあることも検出した。1841年、ベッセルはシリウスに見えない伴星があることを発表し、1862年1月にアメリカのグラハム・クラークによってシリウスBが発見される。

ベッセルは大学教育を受けなかったにも関わらず、当時の天文学・数学界に大きな足跡を残した。ベッセル楕円体、ベッセル関数、ベッセル補間公式、ベッセル点、ベッセル年初、ベッセルフィルタなど、いまも使われている理論ばかりだ。
この時代の世界
(この項おわり)