西暦1840年 - ジュールの法則

エネルギー保存則へ
ジェームズ・プレスコット・ジュール
ジェームズ・プレスコット・ジュール
1840年、イギリスの物理学者ジュールは、ボルタ電池を使って電動機の実験を行っていたところ、電気エネルギーが熱エネルギーに変換されることに注目し、ジュールの法則を発見した。
\[ Q=RI^2 \]
Q:電流によって発生する熱量
I:流した電流
R:導体の電気抵抗
1818年、イギリス・マンチェスターの近郊の裕福な醸造業者の家に生まれたジュールは、子どもの頃は病弱で、学校へも行かずに家庭教師について勉強をした。原子論を提唱したドルトンも、ジュールの家庭教師の一人だった。
ドールトンが会長を務めるマンチェスター文芸哲学協会にでいるするようになったジュールは、発明されたばかりの電動機に関心を示し、1838年、醸造所の一部を改築して実験室にした。ここでボルタ電池を使った電動機の実験が行われた。

その後、ジュールはこの熱がどこからやってくるかを実験で突き止めようとする。
1843年、おもりの力によって水中でコイルを回転させ、発生した誘導電流で上昇する水の温度を測定した。この場合もジュールの法則が成立し、また、仕事量がどれだけの割合で熱に変換されるかを示す「熱の仕事当量」を測定した。
だが、市井の科学者に過ぎなかったジュールの存在は科学界では注目されることはなかった。

1847年、ジュールがオックスフォードで開かれたイギリス科学振興協会で、熱の仕事当量の測定結果を発表したとき、たまたまウィリアム・トムソン(のちのケルヴィン卿)の目にとまり、その重要性を学界に知らしめた。
ジュールとトムソンの交流は深まり、1852年、共同で「ジュール・トムソン効果」を発見した。

ジュールは生涯、大学などの研究職に就くことはなかったが、1872年には英国科学振興協会の会長に選ばれ、王立協会などから研究費を受けられるようになった。
ジュールは、ユリウス・ロベルト・フォン・マイヤー、ヘルムホルツとともに、エネルギー保存則(熱力学第一法則)の発見者とみなされている。

この時代の世界

1725 1775 1825 1875 1925 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1840 ジュールの法則 1818 1889 ジュール 1766 1844 ジョン・ドルトン 1824 1907 ウィリアム・トムソン 1839 ダゲレオタイプ 1787 1851 ルイ・ジャック・マンデ・ダゲール 1838 年周視差の発見 1846 海王星の発見 1811 1877 ユルバン・ルヴェリエ 1812 1910 ヨハン・ゴットフリート・ガレ 1851 フーコーの振り子 1819 1868 レオン・フーコー 1797 1851 メアリー・シェリー 1824 ベートーベン交響曲第9番「合唱つき」の初演 1825 世界初の鉄道路線 1859 「種の起源」の出版 1809 1882 チャールズ・ダーウィン 1822 1884 メンデル 1822 1895 ルイ・パスツール 1860 「ロウソクの科学」講演 1791 1867 ファラデー 1819 1901 ヴィクトリア女王 1804 1881 ディズレーリ 1809 1898 グラッドストン 1851 ロンドン万博 1860 全英オープンゴルフはじまる 1830 七月革命 1848 二月革命 1848 1849 フランクフルト国民議会 1773 1859 メッテルニヒ 1808 1873 ナポレオン3世 1773 1850 ルイ・フィリップ 1805 1894 レセップス 1831 1888 フリードリヒ3世 1815 1898 ビスマルク 1861 イタリア王国の成立 1810 1861 カヴール 1807 1882 ガリバルディ 1820 1878 ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世 1840 1842 アヘン戦争 1856 1860 アロー戦争 1854 1856 クリミア戦争 1815 神聖同盟 1852 ナポレオン3世が即位 1848 1849 フランクフルト国民議会 1809 1865 リンカーン 1794 1858 ペリー 1846 1848 アメリカ・メキシコ戦争 1791 1872 サミュエル・モールス 1861 1865 南北戦争 1804 1878 ハリス 1800 1874 フィルモア 1794 1858 ペリー 1833 1837 天保の大飢饉 1841 1843 天保の改革 1839 蛮社の獄 1793 1853 徳川家慶 1837 大塩平八郎の乱 1793 1837 大塩平八郎 1815 1860 井伊直弼 1794 1851 水野忠邦 1793 1855 遠山金四郎 1787 1856 二宮尊徳 1800 1860 徳川斉昭 1853 ペリー来航 1796 1866 シーボルト 1804 1878 ハリス 1842 二宮尊徳、幕府に登用 1830 1859 吉田松陰 1809 間宮海峡の発見 1821 「大日本沿海輿地全図」完成 1828 シーボルト事件 1814 1842 「南総里見八犬伝」刊行開始 1767 1848 曲亭馬琴 1825 「四谷怪談」の初演 1771 1840 光格天皇 1800 1846 仁孝天皇 1831 1866 孝明天皇 1832 鼠小僧の処刑 1843 「夢酔独言」 1840 1842 アヘン戦争 1856 1860 アロー戦争 1782 1850 道光帝 1785 1850 林則徐 1814 1864 洪秀全 1831 1861 咸豊帝 1850 1864 太平天国の乱 1856 1875 同治帝 1854 1856 クリミア戦争 1815 神聖同盟 1777 1825 アレクサンドル1世 1796 1855 ニコライ1世 1818 1881 アレクサンドル2世 1839 1881 ムソルグスキー 1861 農奴解放令 1857 1859 セポイの乱 1769 1849 ムハンマド・アリー 1869 スエズ運河開通 1877 1878 露土戦争 1846 1848 アメリカ・メキシコ戦争 1810 1821 メキシコ独立戦争 1783 1824 イトゥルビデ Tooltip
(この項おわり)
header