西暦1875年 - 同志社英学校が開校・明治天皇があんパンを食す

和洋折衷が功を奏す

同志社英学校が開校

同志社英学校は、新島襄 (にいじまじょう) が1875年(明治8年)11月29日に京都に創設した私立学校で、同志社大学の前身だ。
建学精神はキリスト教精神に基づく「良心」である。「智育」(頭の教育)だけでなく、「徳育」(心の教育)をもあわせて行う所に最大の特色がある。
課程は5年制の普通科で、授業料は月50銭、寄宿生は月3円だった。最初の生徒はわずか8人、すべて男子だった。
新島八重
新島襄は同志社英学校を開校する直前の10月、新島八重 (やまもとやえ) と婚約している。
八重は、悪妻、烈婦、元祖ハンサムウーマンなどと呼ばれるほど明治の時代にあってエネルギッシュに生き、皇族以外の女性としてはじめて政府より叙勲を受けた先進的な女性である。

新島八重の足跡

参考書籍

表紙 新島八重 (学習漫画 世界の伝記NEXT)
著者 柊ゆたか/三上修平
出版社 集英社
サイズ 全集・双書
発売日 2012年12月
価格 990円(税込)
ISBN 9784082400590
幕末・明治という激動の時代を生きた新島八重の波乱万丈の生涯を紹介。
 
表紙 新島八重 ハンサムな女傑の生涯
著者 同志社同窓会
出版社 淡交社
サイズ 単行本
発売日 2012年10月
価格 1,320円(税込)
ISBN 9784473038395
その個性から、「幕末のジャンヌ・ダルク」「ハンサムウーマン」「悪妻」など、さまざまに語られる新島八重。夫・新島襄をして、「ハンサム」と言わしめた自立した一個の個性の生涯を、7つのテーマで追う。
 
表紙 小説・新島八重 新島襄とその妻
著者 福本 武久
出版社 新潮社
サイズ 文庫
発売日 2012年08月28日頃
価格 649円(税込)
ISBN 9784101366128
故郷・会津を離れた八重は兄が生き延びていたという京都へ向かう。その地で英語を学んで西洋文化に触れ、キリスト教の洗礼を受けるに至る。そして兄の友人・新島襄と出会い、結婚。二人はキリスト教への偏見、政府の無理解、資金難など幾多の困難と闘いながら、同志社の礎を築く。また女性の自立を目指し奔走した。激動の明治維新を生きたある男と女の物語。
 
表紙 小説・新島八重 会津おんな戦記
著者 福本武久
出版社 新潮社
サイズ 文庫
発売日 2012年09月
価格 539円(税込)
ISBN 9784101366111
時は戊辰戦争終盤、新政府軍が会津・鶴ヶ城を攻めたてる。同藩砲術指南役の家に生まれた山本八重は、女だてらにスペンサー銃を担ぎ、砲術隊を率いて敵を迎え撃つ。しかし戦い破れ会津藩は消滅、八重は父と弟を喪い、夫とも離別することとなる。日本近代に押し寄せる大波のなかで、のちに同志社大学を創立した新島襄の妻となる女性の若き激動の日々を描く。
 
表紙 新島八重 愛と闘いの生涯
著者 吉海直人
出版社 角川学芸出版
サイズ 全集・双書
発売日 2012年04月
価格 1,760円(税込)
ISBN 9784047035058
同志社の創設者、新島襄の妻・八重。幕末の会津藩に生まれ、戊辰戦争の銃撃戦に男装で参加、「会津のジャンヌダルク」と呼ばれる。襄亡き後は、日清・日露戦争で篤志看護婦を務め、「日本のナイチンゲール」と称賛された。ほとんど知られることのなかった八重の生涯を、著者発見の新史料をふくむ、豊富な資料をもとにエピソードで描き出す新島八重伝の決定版。
 

明治天皇があんパンを食す

あんパン
明治8年(1875年)4月4日、水戸徳川家の屋敷に行幸した明治天皇は、木村安兵衛 (きむらやすべえ) のつくったあんパンを食し、たいへん満足された。
木村安兵衛は常陸国の下級武士出身だったが、明治時代に入り、食い扶持を失ってしまった。そこで上京し、政府が設けた職業訓練施設「授産所 (じゅさんじょ) 」に入り、ここでパンに出会った。
安兵衛は家族でパン屋を営むことを決意し、1869年(明治2年)3月、新橋に東京で最初のパン屋「文英堂」をオープンした。現在の木村屋總本店の創始である。

しかし米食中心の日本人はパンの味、食感に馴染めず、なかなか売上が伸びなかった。さらに不幸なことに、1872年(明治5年)2月、東京を襲った大火事で店を失ってしまう。
安兵衛は諦めることなく、1ヶ月後には焼け残ったパン窯を使って店を再開した。

東京医学校付属病院に脚気で入院中の桂弥一 (かつらやいち) の担当医でドイツ人のホフマンは、治療食としてパンを勧めた。文英堂からパンを買った弥一は、みるみる回復していった。
いまでは、小麦の杯に含まれるビタミンB1が脚気を治療する効果があることが分かっている。
この噂を聞きつけて、安兵衛の文英堂は繁盛した。

しかし安兵衛は、パンを治療食として見られていることに不満だった。どうしたらパンが日本に受け入れられるのか考え抜いた安兵衛は、パンを日本風の味付けにすることを思いつく。饅頭は、本国の中国では肉や野菜を入れたものだが、日本では甘いあんを入れることで普及したことにヒントを得た。

1873年(明治6年)の暮れ、安兵衛はあんパンの開発に成功。
1874年(明治7年)4月、満を持して銀座煉瓦街にパン屋を出店する。
これが、明治天皇の家庭教師であった山岡鉄舟 (やまおかてっしゅう) の目に止まり、鉄舟はあんパンのファンになる。

1875年(明治8年)、明治天皇が花見のために隅田川に行幸し、途中、水戸徳川家の屋敷に立ち寄ることになった。水戸徳川家が天皇接待の内容を山岡鉄舟に質問したところ、あんパンを出すことを提案。
4月4日、徳川家の屋敷を訪問し、あんパンを食した天皇は、「ひきつづき納めるように」と命じたという。
また、鉄舟は、静岡で隠退生活を送っていた最後の将軍、徳川慶喜 (とくがわよしのぶ) にもあんパンを送り続けている。

参考書籍

表紙 銀座木村屋あんパン物語
著者 大山真人
出版社 平凡社
サイズ 新書
発売日 2001年07月
価格 770円(税込)
ISBN 9784582850994
明治二年、元下級武士の親子が挑んだパンづくりは、維新とともに幕を明けた。山岡鉄舟、明治天皇、将軍慶喜、清水次郎長など多くの男たちに愛され、激動の日本を生き抜いたあんパン。その全国制覇までの軌跡をたどる。職人魂、家族愛、義侠心。あんパンメンたちの熱きドラマ。
 

参考サイト

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(この項おわり)
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