
太陽の塔

シンボルゾーンのほぼ中央、お祭り広場の大屋根をつらぬいて、高さ65メートルの太陽の塔がそびえ立った。会場面積は330ヘクタール(甲子園球場約83個分)。入場料は大人800円(当時の平均月収5万円)。

1966年(昭和41年)4月、シンボルマークである EXPO'70 が決まる。大阪を拠点に活動していたグラフィックデザイナーの大高猛がデザインした。
5つの花弁は、世界の五大州を表現し、ともに世界が手を取り合って参加することを表現し、中央の円は日の丸を意味する。

1966年(昭和41年)4月、シンボルマークである EXPO'70 が決まる。大阪を拠点に活動していたグラフィックデザイナーの大高猛がデザインした。
5つの花弁は、世界の五大州を表現し、ともに世界が手を取り合って参加することを表現し、中央の円は日の丸を意味する。

世界の国からこんにちは
1965年(昭和40年)2月、日本は国際博覧会条約に加盟する。4月、博覧会会場を千里丘陵と決め、閣議で了承。駐仏日本大使を通じて開催申請書を提出する。9月、大阪開催が正式に決定する。10月、日本万国博覧会協会が発足する。
1967年(昭和42年)1月、テーマソング「世界の国からこんにちは」が発表される。作詞したのは、公募で選ばれた大阪府豊中市在住の島田陽子さん。8社のレコード会社から、各々違う歌手が歌うレコードが販売されたが、テイチクが販売した三波春夫が歌ったものが一番記憶に残っている。
1967年(昭和42年)1月、テーマソング「世界の国からこんにちは」が発表される。作詞したのは、公募で選ばれた大阪府豊中市在住の島田陽子さん。8社のレコード会社から、各々違う歌手が歌うレコードが販売されたが、テイチクが販売した三波春夫が歌ったものが一番記憶に残っている。

開会式
1967年(昭和42年)5月、造成工事が着工。7月、テーマ館展示プロデューサーを岡本太郎に委嘱する。
1968年(昭和43年)7月、会場へのアクセス鉄道となる北大阪急行が着工、翌1969年(昭和44年)9月に試運転を開始する。
建設中だった千里ニュータウンの一部団地は、各国からパビリオンに派遣された職員たちの外人村となった。
1968年(昭和43年)7月、会場へのアクセス鉄道となる北大阪急行が着工、翌1969年(昭和44年)9月に試運転を開始する。
建設中だった千里ニュータウンの一部団地は、各国からパビリオンに派遣された職員たちの外人村となった。
開催期間中に行われたナショナル・デー、スペシャル・デーの式典や催しは国境、民族、宗教、ことばの壁を越えた人類の祭典となった。6月29日の「日本の日」式典には皇太子、同妃両殿下がご出席になり、各国の代表ら会場を埋めた約1万人の人たちと皇室外交を展開した。

閉会式
併設された広さ20ヘクタールの遊園地エキスポランドは、連日、家族連れで賑わった。閉幕後の1972年(昭和47年)3月に再開し、2009年(平成21年)2月まで営業を続けた。

1日50万人以上の人が押し寄せる会場では、消費電力が1日平均90万キロワット(奈良市全域に匹敵)、排出したゴミは合計40万立方メートルに及んだ。

1日50万人以上の人が押し寄せる会場では、消費電力が1日平均90万キロワット(奈良市全域に匹敵)、排出したゴミは合計40万立方メートルに及んだ。

アイジャック事件
開催期間中の4月26日、太陽の党の向かって左側に、赤いヘルメットをかぶった男が登り、万国博覧会中止などを訴えるアジ演説を始め、そのままハンガーストライキをはじめるアイジャック事件が起きる。5月3日に投降。赤軍派とは関係のない単独犯行だった。

タイムカプセル
松下館では、当時の物品を収めたタイムカプセルが展示されていた。閉会後の1971年(昭和46年)1月、大阪城公園に埋められた。1つは5000年(令和2982年)後の西暦6970年(令和4952年)に開封される。もう1つは、2000年(平成12年)以降100年ごとに開封されることになっている。
この後、学校などでタイムカプセルを埋めることがブームになる。
この後、学校などでタイムカプセルを埋めることがブームになる。

人間洗濯機
サンヨー館では、人間洗濯機(ウルトラソニック・バス)が展示された。カプセル型の浴槽に入ると、ノズルから温水が噴き出し、超音波の泡で体を洗い、最後は温風で乾燥してくれるというもの。後に介護用の浴槽に生かされたほか、メガネ洗浄器にも応用されている。

ワイヤレステレホン
日本電信電話公社(現・NTT)の電気通信館では、ワイヤレステレホンが展示された。重さ700グラムもあったが、会場内の相互通話や、ダイヤル市外通話ができた。後にPHSや携帯電話が開発されることになる。
その他にも、ケンタッキーフライドチキンが日本初上陸を果たし、会場で缶コーヒーを飲む様子が注目され、UCC缶コーヒーの注文が急増したという。
この時代の世界
参考書籍
太陽の塔付近の地図

近隣の情報
- 万博公園と太陽の塔:ぱふぅ家のホームページ
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- 太陽の塔の初代「黄金の顔」。来夏から30年ぶり常設展示へ(2022年10月13日)
- 「太陽の塔」内部を通年公開へ 来年3月から(2017年12月10日)
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- 太陽の塔、水と光で彩られ(2015年8月8日)
- 万博記念公園で鉄道まつり(2015年3月24日)
- 大阪でも「雪まつり」(2015年2月8日)
- 【ネットができる宿|世界遺産・姫路城を見に行こう】姫路城下町 ホテルクレール日笠(2014年4月2日)
(この項おわり)
開催期間は3月14日から9月14日までの183日間で、のべ6400万人あまりが来場した。
政府主導で各国への参加を呼びかけ、日本を含む77か国、4国際機関、1政庁(香港)、9州市が参加した。企業を含めた116の展示館が「進歩と調和」を追及する展示を行った。