西暦1883年 - 鹿鳴館がオープン

鹿鳴館外交が始まる
落成当時の鹿鳴館
1883年(明治16年)11月28日、1,200名を招待し、日本初の洋式社交クラブ「鹿鳴館 (ろくめいかん) 」のオープニング・セレモニーが催された。
外務卿の井上馨 (いのうえかおる) は、不平等条約の改正交渉をするために西洋風の社交場が不可欠と考えていた。1880年(明治13年)、旧薩摩藩装束屋敷跡地に鹿鳴館の建設を開始する。設計は、外国人技師のジョサイア・コンドルである。

鹿鳴館は、1883年(明治16年)7月に落成する。
煉瓦造2階建てで1階に大食堂、談話室、書籍室など、2階が舞踏室で3室開け放つと100坪ほどの広間になった。バーやビリヤードも設備されていた。
そして11月28日に落成祝賀会を迎え、外国の要人を接待する鹿鳴館時代が幕を開ける。

しかし、当時はダンスを踊れる日本人が少なかったため、特別に訓練を受けた芸妓や女子学生が動員されたという。こうした欧化政策を批判する国粋主義者は、鹿鳴館外交を退廃的行事として非難する。
次第に鹿鳴館外交への風当たりが強くなる中、井上は1887年(明治20年)4月に外務大臣を辞任した。こうして鹿鳴館時代は4年弱で終わりを告げる。

鹿鳴館は、1894年(明治27年)6月20日に起きた明治東京地震で被災したが、修復し、家族開館に払い下げられた。その後、1927年(昭和2年)に徴兵生命保険(現・大和生命保険)に売却された後も保存されていたが、1940年(昭和15年)、ついに取り壊された。

この時代の世界

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参考書籍

表紙 鹿鳴館
著者 三島由紀夫
出版社 新潮社
サイズ 文庫
発売日 1984年12月
価格 596円(税込)
rakuten
ISBN 9784101050355
 
表紙 明治外交官物語 鹿鳴館の時代
著者 犬塚孝明
出版社 吉川弘文館
サイズ 全集・双書
発売日 2009年10月
価格 1,836円(税込)
rakuten
ISBN 9784642056809
明治新政府は、西欧列国と肩を並べるべく外務省を創設する。不平等条約改正に奔走する鮫島尚信・森有礼ら若き外交官たち。外国賓客を饗応する鹿鳴館を造る井上馨。黎明期の日本外交を切り拓いた人々の奮闘を活写する。
 

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(この項おわり)
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