
1908年6月30日7時2分(現地時間)頃、ロシア帝国領中央シベリア、エニセイ川支流のポドカメンナヤ・ツングースカ川上流(現 ロシア連邦クラスノヤルスク地方)の上空で謎の大爆発が起きた。
爆発エネルギーはTNT火薬5メガトンと推定され、東京都の面積に匹敵する森林をなぎ倒し、多くの動物を一瞬にして焼き殺した。衝撃波は1,000kmも離れた家の窓ガラスを割り、4時間41分後、ドイツで観測された。さらに8時間後にアメリカで衝撃波を観測、地球を1周し、30時間28分後に再びドイツで観測された。

これだけの爆発にも関わらず、第一次世界大戦やロシア革命で混乱していたロシア帝国は調査を行うことをせず、1921年にソ連科学アカデミー調査団によってはじめて現地調査が行われることになる。
1946年、ロシアのSF作家アレクサンドル・カザンツェフが「爆発は地球に墜落した異星人の宇宙船に積まれた核爆弾によるものである」という内容の小説「爆発」を発表し、UFO爆発説が唱えられるようになる。

2013年、ウクライナ科学アカデミーが、1978年に収集した岩のサンプルから隕石由来の鉱物を発見。このサンプルが1908年の泥炭層から見つかったことから、直径50~100mの隕石が大気中で5メガトン規模の爆発を起こしたということが裏付けられた。
これに先立つ2007年、米サンディア国立研究所の研究チームが、スーパーコンピューターを使い、隕石は脆い素材でできており、大気中のエアバーストにより強力な衝撃波を産み出したことを証明した。このため、隕石の破片はほとんど残らなかったと考えられている。

これだけの爆発にも関わらず、第一次世界大戦やロシア革命で混乱していたロシア帝国は調査を行うことをせず、1921年にソ連科学アカデミー調査団によってはじめて現地調査が行われることになる。
1946年、ロシアのSF作家アレクサンドル・カザンツェフが「爆発は地球に墜落した異星人の宇宙船に積まれた核爆弾によるものである」という内容の小説「爆発」を発表し、UFO爆発説が唱えられるようになる。

2013年、ウクライナ科学アカデミーが、1978年に収集した岩のサンプルから隕石由来の鉱物を発見。このサンプルが1908年の泥炭層から見つかったことから、直径50~100mの隕石が大気中で5メガトン規模の爆発を起こしたということが裏付けられた。
これに先立つ2007年、米サンディア国立研究所の研究チームが、スーパーコンピューターを使い、隕石は脆い素材でできており、大気中のエアバーストにより強力な衝撃波を産み出したことを証明した。このため、隕石の破片はほとんど残らなかったと考えられている。
この時代の世界
付近の地図
参考書籍
![]() |
天体衝突 | ||
著者 | 松井 孝典 | ||
出版社 | 講談社 | ||
サイズ | 新書 | ||
発売日 | 2014年04月18日頃 | ||
価格 | 1,078円(税込) | ||
ISBN | 9784062578622 | ||
6550万年前、直径10〜15kmの小惑星が、地表に対して約30度で、南南東の方向から地球に衝突した。衝突速度は秒速約20kmと推定されている。衝突地点周辺では時速1000kmを超える爆風が吹き、衝突の瞬間に発生する蒸気雲は1万度を超えた。この衝突によって引き起こされた地震はマグニチュード11以上と推定され、300mに達する津波が起こった。巻き上げられた塵が太陽光を遮り、「衝突の冬」が始まった。 1万度を超える蒸気雲、マグニチュード11以上の地震、300mの津波、酸性雨、そして「衝突の冬」が恐竜を滅ぼした。 6550万年前、直径10〜15kmの小惑星が、地表に対して約30度で、南南東の方向から地球に衝突した。衝突速度は秒速約20kmと推定されている。衝突地点周辺では時速1000kmを超える暴風が吹き、衝突の瞬間に発生する蒸気雲は1万度を超えた。この衝撃によって引き起こされた地震はマグニチュード11以上と推定され、300mに達する津波が起こった。巻き上げられた塵が太陽光を遮り、「衝撃の冬」が始まった。 地球と生命。どちらも、日々起こる小さな変化の、長い間の積み重ねによって進化してきたと考えられてきた。これまでは、その方が「科学的」に思われたからだ。しかし、現実はまったく違っていた。 地球と生命は、「天体衝突」という突発的な大事件によって、劇的に変化してきたことが分かったのだ。 恐竜の絶滅も、地球が何度も経験してきた天体衝突による大絶滅の一つに過ぎない。 そして、今後も大きな天体衝突が、十分起こりうると考えられている。 もくじ まえがき 斉一説から激変説へ 第1章 2013・2・15 -- ロシアに落ちた隕石 第2章 地球を直撃する天体の衝突頻度 第3章 文明誕生以来記録に残る最大の天体衝突 --ツングースカ爆発 第4章 クレーターの科学 第5章 天体衝突と地球史 第6章 激変説と斉一説 第7章 恐竜を絶滅させた天体衝突 第9章 文明史における天体衝突 | |||
![]() |
THE ROSWELL 封印された異星人の遺言 上 | ||
著者 | ボイド・モリソン/阿部清美 | ||
出版社 | 竹書房 | ||
サイズ | 文庫 | ||
発売日 | 2015年09月 | ||
価格 | 825円(税込) | ||
ISBN | 9784801904446 | ||
1908年のツングースカ大爆発から10年後、荒涼としたロシアの地でイワン・ドムブロフスキーは男を追っていた。凄絶な追跡劇の末、ついに彼はある物を入手する…。そして、現在。タイラー・ロックと相棒グラントは、ニュージーランドの老婦人フェイを訪ねるも、怪しい二人組から襲撃されてしまう。驚いたことに、彼女は1947年に米国のロズウェルで宇宙人に遭遇し、不思議な遺物を受け取ったと話す。真相解明のため豪州に渡った彼らは、謎のロシア人たちによる爆弾テロ計画に巻き込まれる。やがて、フェイの遺物と敵が狙う米の秘密兵器“キルスイッチ”をつなぐ真実が、タイラーをイースター島に向かわせることにー。 | |||
![]() |
THE ROSWELL 封印された異星人の遺言 下 | ||
著者 | ボイド・モリソン/阿部清美 | ||
出版社 | 竹書房 | ||
サイズ | 文庫 | ||
発売日 | 2015年09月 | ||
価格 | 825円(税込) | ||
ISBN | 9784801904453 | ||
イースター島でモアイ像の秘密を探るタイラーたちは、全ての謎を解く鍵がナスカの地上絵とインカ帝国の遺跡にあると知る。だが、ロシア人のコルチェフらがフェイを誘拐し、先にペルーへと旅立ってしまう。仕掛けられた時限爆弾を解除すべく決死の行動に出たタイラーだったが、息つく暇もなく、マヤ文明のピラミッドで再び窮地に陥る。相手は威力を増したキルスイッチでアメリカを終焉させ、世界勢力地図を書き換える気なのだ。刻一刻と迫る爆弾テロ決行日の7月25日。タイラーはコルチェフの暴走を制止できるのか。そして、フェイがロズウェルで遭遇した宇宙人の正体は?点と点が結ばれたとき、衝撃の事実が明らかになる! | |||
参考サイト
- 「ツングースカ大爆発」の原因となった隕石についての新研究:GIGAZINE
(この項おわり)