西暦1880年 - 白熱電球の商用化

フィラメントは京都の真竹
エジソン電球
エジソン電球
1880年、トーマス・エジソンが京都の竹をフィラメントに使った白熱電球を開発した。点灯寿命は200時間で、ガス灯より安かったことから商用製品として普及が進んでゆく。

世界で最初に電球を発明したのはエジソンではなく、イギリスのジョゼフ・スワンで、1878年のことだった。フィラメントには木綿糸を炭化させたものを用い、点灯寿命は40時間だった。
エジソンも1877年頃から電球の研究に着手し、1879年に木綿糸を炭化させたフィラメントの白熱電球を完成させた。
トーマス・エジソン
トーマス・エジソン
しかし、木綿糸フィラメントは電気抵抗が小さく、電力供給には太い銅線を必要とした。これは当時の電力事情からは不可能な要求だったし、ガス灯と競争できるものではなかった。

エジソンは、ある日、机の上にあった扇子の竹をフィラメントに使ってみたところ、200時間も点灯した。そこでエジソンは、10万ドルの賞金を掛け、世界中に高抵抗フィラメントの材料になる竹を探した。
1880年、賞金目当てのハンターが伊藤博文首相と会合し、「竹なら京都へ」とのアドバイスを受けます。そして、京都の八幡男山(石清水八幡宮のあたり)付近の竹を採取したところ、これで作ったフィラメントは2450時間も灯り、見事1位を獲得した。

スワンもフィラメントの改良を続け、1883年にセルロースを酸で処理した高抵抗フィラメントを開発するが、時すでに遅し。
1880年、エジソンはエジソンランプ会社を設立し、白熱電球の販売と発電所の建設に着手した。

1879年11月10日、エジソンはイギリスで白熱電球の特許を申請した。1882年、スワンはエジソンの発明がスワンの発明を侵害しているから無効とする訴訟を起こすが、スワン電灯会社とエジソンの間に和解が成立し、1883年、エジソン・スワン電灯会社を設立。電灯の製造を独占することに成功した。
この独占は、エジソンの特許が失効する1893年11月11日まで続いた。最終的に、エジソンが会社を買い取った。この当時の電球の料金ははガス灯の6割だったことから、急速に普及を始める。

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(この項おわり)
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