
ニクラウス・ヴィルト
最初の Pascal コンパイラは、メインフレームのCDC6000シリーズ用に開発され、コンパイラ自身が Pascal で書かれていた。1975年には、ヴィルト自身が Pascal のサブセットであるインタプリタ Pascal-S を開発するが、Pascalを使ってわずか2,000行で書かれていたという。それほどに Pascal の文法体系は合理的で、かつ簡明であり、構造化プログラミングに適していた。

1978年にカリフォルニア大学サンディエゴ校で開発された UCSD Pascal は、コンパイラは専用の機械語に翻訳するのではなく、P-Machineと呼ばれる仮想マシンの機械語であるP-Codeに翻訳する。つまり、P-Codeの仮想マシンを実装すればどのようなコンピュータ上でも実行できるようになった。パソコンではApple IIに移植されたほか、日本に輸入されSHARP MZシリーズ用に Tiny PASCAL PALL というタイトルで販売された。1981年に米サーテック社から発売されたApple II用のRPG「Wizardry」は Pascal で書かれており、他の8ビット・パソコンへの移植が容易だった。

一方、ヴィルトはモジュールの概念を導入した Modula-2 を開発し、Modula-2 だけを使ってOSを書いて見せた。
Pascalは、1983年に ISO 7185 として標準化された。

同じ年、ボーランドがCP/Mマシン用に発売開始した Turbo Pascal は大人気となり、その後、16ビットCPUのCP/M-86やMS-DOSにも移植され、パソコンユーザーの間に浸透した。Turbo Pascal はオブジェクト指向の拡張を加えた Object Pascal に進化し、1995年に Delphiというタイトルで販売される。
1983年に米国国防総省の求めに応じて開発された Ada は、Pascal の影響を受けている。

1978年にカリフォルニア大学サンディエゴ校で開発された UCSD Pascal は、コンパイラは専用の機械語に翻訳するのではなく、P-Machineと呼ばれる仮想マシンの機械語であるP-Codeに翻訳する。つまり、P-Codeの仮想マシンを実装すればどのようなコンピュータ上でも実行できるようになった。パソコンではApple IIに移植されたほか、日本に輸入されSHARP MZシリーズ用に Tiny PASCAL PALL というタイトルで販売された。1981年に米サーテック社から発売されたApple II用のRPG「Wizardry」は Pascal で書かれており、他の8ビット・パソコンへの移植が容易だった。

一方、ヴィルトはモジュールの概念を導入した Modula-2 を開発し、Modula-2 だけを使ってOSを書いて見せた。
Pascalは、1983年に ISO 7185 として標準化された。

同じ年、ボーランドがCP/Mマシン用に発売開始した Turbo Pascal は大人気となり、その後、16ビットCPUのCP/M-86やMS-DOSにも移植され、パソコンユーザーの間に浸透した。Turbo Pascal はオブジェクト指向の拡張を加えた Object Pascal に進化し、1995年に Delphiというタイトルで販売される。
1983年に米国国防総省の求めに応じて開発された Ada は、Pascal の影響を受けている。
この時代の世界
(この項おわり)
ヴィルト自身が著したソフトウェア工学の古典『アルゴリズム+データ構造=プログラム』のサンプル・プログラムが Pascal で書かれているほか、Appleの Macintoshの初期OSも Pascal を使って書かれていた。