西暦1876年 - 炭疽菌が病原体であることを証明

コッホの原則
ロベルト・コッホ
ロベルト・コッホ
1876年、ドイツの医師で細菌学者のロベルト・コッホは、1850年にフランスのピエール・フランソワ・オリーブ・レイエとカシミール・ジョセフ・ダヴェーヌが炭疽症に罹患したヒツジの血液中で発見した細菌(炭疽菌 (たんそきん) )が、動物の炭疽症の病原体であることを証明する。

コッホは、コッホの原則や固定培地を使った細菌培養法を開発し、狂犬病ワクチンを開発したライバルのフランス人生化学者、細菌学者ルイ・パスツールと並んで、細菌学の父を呼ばれる。
コッホは、ドイツのハノーヴァーで鉱夫の子として産まれ、ゲッティンゲン大学を卒業すると、現在のポーランドのヴォルシュタインという小さな町の地区医務官として診療をはじめ、同時に種痘、死亡診断書、公衆衛生一般についての助言なども行った。
当時、ヴォルシュタインではヒツジやウシの炭疽症が発生しており、コッホは粗末な実験器具と顕微鏡を使って炭疽症の研究をはじめた。
コッホは、ウサギの眼房水を用いて炭疽菌を人工培養することに成功し、炭疽菌のライフサイクルを明らかにし、培養した細菌をウサギに接種することで炭疽症を引き起こすことができたことから、炭疽菌が病原体であることを証明した。

この手法は、のちに感染症の病原体を特定するコッホの原則として整理された。
  1. ある一定の病気には一定の微生物が見出されること
  2. その微生物を分離できること
  3. 分離した微生物を感受性のある動物に感染させて同じ病気を起こせること
  4. そしてその病巣部から同じ微生物が分離されること
1882年に結核菌を発見し、病原性の証明を行った。1890年に、結核菌の培養液からツベルクリン(結核菌ワクチン)を抽出した。コッホは治療目的に開発したが効果がなく、その後は検査用に利用されている。1883年にインドでコレラ菌を発見した。1905年に結核に関する研究の業績よりノーベル生理学・医学賞を受賞した。

1908年、北里柴三郎は恩師であるコッホを日本へ招き、ともに広島の厳島神社を訪れた。

参考サイト

この時代の世界

1725 1775 1825 1875 1925 1975 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1800 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1900 1876 炭疽菌が病原体であることを証明 1882 結核菌の発見 1843 1910 ロベルト・コッホ 1852 1931 北里柴三郎 1885 狂犬病ワクチンの開発 1822 1895 ルイ・パスツール 1861 自然発生説の否定 1774 1862 ジャン=バティスト・ビオ 1800 1872 フェリックス・アルシメード・プーシェ 1813 1878 クロード・ベルナール 1878 1907 『昆虫記』の出版 1823 1915 アンリ・ファーブル 1827 1912 ジョゼフ・リスター 1859 『種の起源』の出版 1809 1882 チャールズ・ダーウィン 1877 ボルツマンの関係式 1844 1906 ルートヴィッヒ・ボルツマン 1840 ジュールの法則 1818 1889 ジュール 1824 1907 ウィリアム・トムソン 1831 1879 マクスウェル 1874 マクスウェルの悪魔 1831 電磁誘導の発見 1860 「ロウソクの科学」講演 1791 1867 ファラデー 1905 「特殊相対性理論」の発表 1859 「種の起源」の出版 1809 1882 チャールズ・ダーウィン 1865 メンデルの法則 1822 1884 メンデル 1885 狂犬病ワクチンの開発 1822 1895 ルイ・パスツール 1871 レイリー散乱の発見 1842 1919 レイリー卿 1851 フーコーの振り子 1819 1868 レオン・フーコー 1891 魔法瓶の発明 1842 1923 ジェイムズ・デュワー 1866 ダイナマイトの発明 1833 1896 ノーベル 1895 X線の発見 1845 1923 レントゲン 1872 「80日間世界一周」の出版 1828 1905 ジュール・ヴェルヌ 1895 ローウェル『火星』出版 1897 H.G.ウェルズ『宇宙戦争』出版 1887 シャーロック・ホームズ登場 1888 切り裂きジャック 1867 「資本論」の出版 1818 1883 マルクス 1820 1895 エンゲルス 1876 電話の発明 1847 1931 エジソン 1847 1922 グラハム・ベル 1851 1929 ベルリナー 1889 パリ万国博覧会 1896 近代オリンピックはじまる 1863 1937 クーベルタン男爵 1856 1939 ジークムント・フロイト 1859 1938 フッサール 1859 1941 ベルクソン 1871 ドイツ帝国の成立 1797 1888 ヴィルヘルム1世 1815 1898 ビスマルク 1859 1941 ヴィルヘルム2世 1852 ナポレオン3世が即位 1808 1873 ナポレオン3世 1860 全英オープンゴルフはじまる 1819 1901 ヴィクトリア女王 1804 1881 ディズレーリ 1809 1898 グラッドストン 1856 1860 アロー戦争 1854 1856 クリミア戦争 1859 統計学者ナイチンゲール 1820 1910 ナイチンゲール 1861 イタリア王国の成立 1866 普墺戦争 1870 1871 普仏戦争 1844 1900 ニーチェ 1831 1888 フリードリヒ3世 1861 自然発生説の否定 1880 白熱電球の商用化 1828 1914 ジョゼフ・スワン 1876 電話の発明 1847 1931 エジソン 1875 神智学協会の設立 1831 1891 ブラヴァツキー 1832 1907 ヘンリー・オルコット 1855 1916 ローウェル 1856 1920 ピアリー 1856 1924 ウッドロウ・ウィルソン 1865 1923 ウォレン・ハーディング 1861 1865 南北戦争 1834 1906 ラングレー 1887 マイケルソン=モーリーの実験 1873 三菱商会の誕生 1838 1911 トーマス・グラバー 1891 大津事件 1855 1891 津田三蔵 1875 同志社英学校が開校 1875 明治天皇があんパンを食す 1838 1922 大隈重信 1841 1909 伊藤博文 1830 1878 大久保利通 1827 1877 西郷隆盛 1877 西南戦争 1871 1873 岩倉使節団 1825 1883 岩倉具視 1833 1877 木戸孝允 1864 1929 津田梅子 1869 日本初の電信線架設工事始まる 1834 1901 福沢諭吉 1868 1869 戊辰戦争 1836 1908 榎本武揚 1835 1869 土方歳三 1834 1868 近藤勇 1842 1868 沖田総司 1867 大政奉還 1837 1913 徳川慶喜 1852 1912 明治天皇 1849 1914 昭憲皇太后 1828 1899 勝海舟 1837 1891 三条実美 1866 薩長同盟 1835 1867 坂本龍馬 1865 亀山社中 1864 池田屋事件 1864 第一次長州征伐 1866 第二次長州征伐 1824 1869 大村益次郎 1864 高杉晋作の決起 1839 1867 高杉晋作 1830 1859 吉田松陰 1843 1921 楫取美和子(杉文) 1838 1919 山県有朋 1837 1919 板垣退助 1862 生麦事件 1817 1887 島津久光 1860 桜田門外の変 1815 1860 井伊直弼 1853 ペリー来航 1859 安政の大獄 1846 1866 徳川家茂 1846 1877 和宮 1831 1866 孝明天皇 1869 版籍奉還 1872 日本初の鉄道 1874 佐賀の乱 1878 東京商法会議所の設立 1880 「君が代」が完成 1856 1860 アロー戦争 1850 1864 太平天国の乱 1814 1864 洪秀全 1856 1875 同治帝 1835 1908 西太后 1853 1910 ラーマ5世 1869 スエズ運河開通 1877 1878 露土戦争 1857 1859 セポイの乱 1869 周期表の提案 1834 1907 ドミトリ・メンデレーエフ 1818 1881 アレクサンドル2世 1861 農奴解放令 1839 1881 ムソルグスキー 1840 1893 チャイコフスキー 1830 1916 フランツ・ヨーゼフ1世 1872 1928 アムンゼン 1911 南極点に史上初めて到達 1912 ストックホルムオリンピック大会 Tooltip
(この項おわり)
header
BESbswy