
オディロン・ルドン『眼=気球』
目玉の化け物たち

目玉おやじ(米子駅)

鳥山石燕『百鬼夜行図巻』より

オディロン・ルドン『キュクロプス』

オディロン・ルドン『起原』
ルドンは、20歳の頃、植物学者のアルマン・クラヴォーと知り合い、顕微鏡でさまざまな植物や菌類を観察した。
その時のルドンは、同時代の哲学者フリードリヒ・ニーチェが、1886年に刊行した『善悪の彼岸』で「深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いている」と書いたような気分だったのかもしれない。
実際、ルドンの作品には、植物(花)の中心に目玉を描いたものが多い。
その時のルドンは、同時代の哲学者フリードリヒ・ニーチェが、1886年に刊行した『善悪の彼岸』で「深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いている」と書いたような気分だったのかもしれない。
実際、ルドンの作品には、植物(花)の中心に目玉を描いたものが多い。
この時代の世界
(この項おわり)
印象派の時代にあって、モノクロ作品(最初は木炭画、その後リトグラフ)で、しかも、不気味で幻想的な作品を数多く残している。
ルドンは、1870年に普仏戦争に従軍し、1872年からパリに定住する。1879年、初の石版画集『夢の中で』を刊行。1882年にはエドガー・アラン・ポーを意識した2番目の石版画集『エドガー・ポーに』を刊行。世紀末のオカルトな雰囲気が漂う。